Tarte aux lisettes
ミシュラン・ガイドで今年3ツ星になったばかりというレストランのシェフが、テレビの料理番組で披露してくれた、安くておいしいサバ maquereau を使ったタルトを作ってみよう。ちょっと手間はかかるが、料理自体はむずかしくないし、味見した友人たちから盛大な拍手喝采をもらった一品です。
lisette と呼ばれる小サバの方が、脂ののりもほどほどでおいしいし、きれいに仕上がる。1キロ買ってくる。頭を切り落としたら三枚に下ろす。中サバしかなかったら、下ろし身を二つにそぎ切りだ。軽く塩を振っておく。 パイ皮は、丸い型にそのまま入るようになっているでき合いの pate brisee を使うと楽。天火で空焼き(右欄を参照)です。 大きめの玉ネギ1個を薄く切り、油漬けのアンチョビーを10枚加えてオリーブ油で10分ちょっと炒める。弱火。 トマト4、5個は皮を湯むきして、種をのぞき、みじん切り。軽く塩、コショウしてから、これもオリーブ油で水気を飛ばすように10分ほど炒める。タイムの香りをつければ文句なし。 上にかけるクリームは、液状の生クリーム crême fleurette 200cc に卵の黄身2個と、みじん切りにしたバジリコの葉を一束分加えるだけ。コショウをしっかりときかせたい。 天火の目盛りを6 (200度) に合わせて点火。素焼きしておいたパイ皮に、まずアンチョビー風味の玉ネギを敷き、その上に炒めておいたトマトを敷き、小サバの下ろし身を放射状に並べ、用意しておいたクリームをかけて天火に入れる。15分ほどで表面に色がついたらでき上がり。真ん中にバジリコの葉数枚を飾って食卓へ。南仏の香りがただようサバ料理の傑作です。(実)
材料 : 小サバ1キロ、既製のパイ皮1枚、玉ネギ1個、トマト4、5個、油漬けのアンチョビー10枚、卵2個、液状生クリーム200cc、バジリコ一束、タイム、オリーブ油、塩、コショウ