Pain de bananes
ケーキやパンの生地をふくらませるルヴュール levure は、大きく二つに分けられる。一つは levure de boulanger と呼ばれる生イースト。酵母菌が糖類を分解して炭酸ガスとエチルアルコールを発生させ、生地の発酵をうながす。もう一つは levure chimique (alsacienne) と呼ばれるベーキングパウダーの類。重炭酸ソーダ bicarbonate de soude などが主な原料で、水分と熱が加わると炭酸ガスを発生する。スーパーなどで袋入りで売られている。薬屋で整腸剤として売られている重炭酸ソーダを使ってもいい。今回はこの levure chimique で生地をふくらませ、バナナケーキを作ってみよう。小学5年生の娘が学校で覚えてきて作ってくれた素敵なレシピです。
柔らかくなるようにバター80グラムをボールに入れ室温に置いておく。小麦粉200グラムとベーキングパウダー1袋 (11グラム)、塩ふたつまみを混ぜ合わせる。バナナは、ヒョウのように褐色の斑点が出た完熟ものの方が香りよく焼き上がる。3本をトロロ状態になるまで丁寧につぶす。この辺で天火を目盛5 (180度)にして点火しておく。
柔らかくなったバターに砂糖130グラムを加え、フォークを使ってなめらかなクリーム状になるまで練り、卵2個を加えて、さらにムース状になるまで混ぜ合わせる。ここで、粉のミックスとトロロ状のバナナを、交互に数回に分けて加えて練り合わせる。これをバターを塗った cake の型に流して、熱くなっている天火へ。1時間ほどで焼き上がるでしょう。簡単ですねえ。型から抜いてグリルにのせて冷まします。
シットリふくらんだケーキを頬張るとバナナの香りが口いっぱいに広がる。デザートというよりティータイム向きだ。朝ごはんにもうまい。乾燥しないようにアルミホイルで包んで保存します。(実)
材料 : よく熟したバナナ3本、卵2個、バター80グラム、小麦粉200グラム、ベーキングパウダー一袋、砂糖130グラム (約カップ3/4)、塩少々