ピーマンのファルシ

Poivrons farcis

バルカン半島だけでなく、中近東でも大きなピーマンに挽き肉とご飯を詰めた料理が愛されている。八百屋で、赤く大きなピーマンを6個買ってくる。好みで半分を緑のものにしてもいい。

まず詰め物の準備です。コップ3/4杯の米は洗ってから水を切っておく。玉ネギ2個はみじん切り。トマト2個は湯むきしてから種子の部分を除きサイの目に切る。パセリもみじん切りにして大サジ3杯分用意。フライパンにオリーブ油をとり、まず玉ネギを炒める。色がついてきたら牛の挽き肉400グラム、米、トマト、パセリ、そして米と同量の水を加えて、塩、コショウで味を調える。さらにシナモン小サジ1杯で香りをつけ、10分ほど火を通す。底にくっつかないように木のヘラで絶えず混ぜ合わせたい。残りご飯を使うなら、水は加えず、最後に茶碗2杯分のご飯を入れて混ぜ合わせる。 ここで天火の目盛りを4か5 (180度前後) にして点火しておく。
ピーマンのヘタの方を図のように切って、中の種子を取り出す。ここへ準備しておいた詰め物を、あとで米がふくらむので7分目に入れ、ヘタのところをフタになるようにのせる。これを深めの天火皿 やココット鍋に並べ、熱いダシをピーマンの半分の高さにまで注ぐ。ダシといっても、水半リットルにみじんに切ったトマト1個とオリーブ油大サジ3杯を加え、薄く塩、コショウして沸騰させるだけだ。 全体をアルミホイルで覆い、熱くなった天火に入れる。40分たったらアルミホイルをとり、もう20分。ピーマンに軽く焼き色がついてきたら完成。ユーゴスラビアのレストランでは、パプリカで香りをつけたゆでジャガが添えてあった。天火のない人は、深鍋にピーマンを並べて同じようにダシを注ぎ、フタをし、弱火で米が柔らかくなるまで煮ます。(実)

● 材料 (4~6人分) : 大きなピーマン6個、挽き肉400グラム、米コップ3/4杯、玉ネギ2個、トマト3個、パセリ、オリーブ油、塩、コショウ、シナモン


 

● ピーマン poivron さまざまな色の大きなピーマンが八百屋の店頭に並んでいる。熟すにつれて緑=>オレンジ=>朱=>濃紅と色が変化していくのです。赤くなるにつれ、南の野菜らしい香りが強くなり、甘みが増していく。これを乾燥させて粉にしたものがパプリカ。ツヤツヤ光沢があって、肉厚のものを選びたい。ピーマンはカロリーが少なくビタミンA やCに富んでいる
地中海料理に欠かせない食材だが、バスク地方の料理にもよく登場する。以前作り方を紹介したピプラードも、このピーマンが主人公だ。トリ、ウサギ、生ハム、マグロなどとの相性がいい。コンガリ焼いてから皮をむいたものを、サラダにして食べるのも素晴しい。


台所の本● Ginette Mathiot / Je sais cuisiner
 ジネット・マチオ著『私は料理ができる』は、1932年に初版が発行されて以来300万部以上が売れ、現在発売中の改訂版も料理本のバイブルといってもいい人気。
彼女は家政科の教授だっただけに、最初の章では、栄養のバランス、メニューの構成、テーブルマナー、調理道具、さまざまな調理法…などが懇切丁寧に説明されている。レシピは、各種ソースの作り方に始まって2000以上載っているが、どれをとってもフランス人が日常的に食べている家庭料理で、作り方もむずかしくない。”ヌーヴェル・キュイジーヌ” 志向の人はきっとガッカリするだろう。写真やイラストがないので、フランス料理をあまり知らない人には とっつきにくいかもしれないが、慣れてくると、「写真のように仕上げよう」などと力まなくてすむので、気軽に楽しく料理ができる。
こんなふうにフランスの台所を数世代にわたって盛り立ててきた彼女が、6月14日、91歳で亡くなった。
*Albin Michel 発行 761頁、95フラン。