干ダラの焼きものと馬鹿にしてはいけない。MORUE A LA SAUCE DE FETA

 パリ郊外、人口5万人の僕らの町には魚屋がない。木曜と土曜の朝市には魚屋が出るから、あまり不自由はしないけれど、いい魚がなかった時や買い物に行けなかった時のことを考えて、台所に干ダラを常備している。生ダラにはない滋味が再認識され、最近はこの干ダラが、立派なフランス・レストランにも登場するようになった。以下のレシピは、テレビの料理番組で、”La Table d’Anvers” のコンティチニ氏が紹介していたものです。
 尾やカマのところはコロッケに使うことにし、身の厚いところから切り身4枚をとる。ちょっと力がいる。塩出しをすると倍以上の量になるので1枚100グラムちょっとです。大鍋に水を大量に入れ、皮が上になるようにして切り身を入れる。厚さや塩加減によるけれど、4回ほど水をかえながら24~30時間かけて塩出し。
 まず、フェタというギリシャの羊乳チーズを使ったソースの準備。フェタ100グラムをミキサーにかけ、なめらかになったら無糖エバミルクを半カップ、レモン1個分の絞り汁、おろしたニンニク適量、粉末のパプリカとターメリック curcuma少々、そしてコショウもしっかりと挽き入れて、もう一度ミキサーにかければ、クリームがかったなめらかなソースのでき上がり。塩少々で味を調え、少し固かったら水を足しましょう。
 塩出しされてふっくらとした干ダラの背ビレを料理バサミで切り取り、水気を丁寧にぬぐう。フライパンにオリーブ油をとって、中火で身の方から炒めます。4分ほどできれいな焼き色がついたら、ひっくり返してもう4分。
 ゆでたジャガイモを添えてタラを盛り付け、ソースをかけまわします。 (実)

● 材料 : 干ダラ400g、ジャガイモ4個、フェタチーズ100g、無糖エバミルク100cc、レモン、ニンニク、ニンニクの芽(なかったらシブレット)、パプリカ、ターメリック、オリーブ油、塩、コショウ
● 干ダラ morue
干ダラ料理なしでは暮らせないのがポルトガル人だから、干ダラ (ポルトガル語で bacalhau)
は彼らが経営する食料品店でもとめましょう。大きさによって35~65フラン。身をほぐしてから使うオムレツやブランダード用なら、値段の安い小さいもの
でいいけれど、切り身にして調理するなら身の厚い大きなものを選びたい。半身を買っても軽く1.5キロは越すので、100フラン前後はする。でも塩出しす
ると量が倍以上になるので、それほど高くはないのです。塩出し加減はだんだん慣れてくるけれど、いちばん身の薄いところにも塩気が残っているというのが、
ちょうどいい。塩出ししすぎると、うまみが落ちてしまいます。


●干ダラのプロヴァンス風

僕がお昼を食べにいく定食屋さんでは、毎週木曜日に、この干ダラのプロヴァンス風が登場する。まず塩出ししたタラを、あまりグラグラさせず10分ほど湯がきます。冷めたらほぐすのですが、あまり細かくせず、大まかにしておくこと。トマトソースは、オリーブ油でみじん切りの玉ネギを炒めたら、完熟したトマト (缶詰のトマトでもおいしくできる) をサイの目に切って加えて塩、コショウ。グツグツ20分ほど煮ます。ここへほぐしたタラを静かに加えてかき混ぜ、フタをしてさらに10分煮ればでき上がり。オリーブ油を香りづけに振り、パセリをたっぷりと散らし、レモンを添えます。オーブンでカリッと焼いたジャガイモを付け合わせにしたら素晴しい。

● フェタ feta

ギリシャをはじめバルカン半島の国々でも作られている、羊乳あるいは山羊乳のチーズ。そのままをサイコロ形に切って黒オリーブなどと一緒に食卓に出せば、アペリチフのオツマミになる。ミックスサラダにもよく入っている。