Q:皆さんにお聞きしていることなのですが、料理とは一体なんでしょうか?
西畑:そういえば記事にありましたね。うーん、何でしょうね?
Q:これまでに多くの方から「難しい質問ですね」という反応をいただきました。
西畑:本当に難しいですよねー。
Q:では西畑さん、あなたにとってのお料理とは?
西畑:これまでの記事をいっぱい読ませていただいたんですけれど、皆さん「熱い」ですよね 。僕はそこまで熱くないんです。たまたま3番目に選んだのが料理だったので、しかも生まれた時から親が料理人だったので、そこまで料理で天下を取ってやろうとは思っていないし。
Q:でも、これまでお会いしてきた方の中にもはじめから料理人を目指さずに料理人になった方は結構いました。
西畑:僕もおそらく目指してこなかった方の人間だと思います。基本的に食べることが本当に好きなので自分が生きるために料理をして、食べてもらって、自分も食べるのが料理だと思います。生きて行くためには自分で作らなきゃならないじゃないですか。そのために料理を始めたようなものですし。僕は食べることが好きすぎるんですよ。
Q:さっき素敵なことをおっしゃっていましたよ。「料理は食べるために作る」って。
西畑:自分が食べるためには作らなきゃならないんで。
Q:ただ同時に人にも食べさせているわけですよね。
西畑:そうですね。でもやっぱり人が食べて「美味い」って言ってくれると幸せですよね。あの、誰も見たことのないような笑顔が見れるのはいいですね(笑)。食べるという行為は人間にとって当たり前なんですが、その当たり前に加えて喜びを与えられるというのはすごいことじゃないかと思います。
Q:お昼の鴨の付け合わせはポレンタですよね?
西畑:そうです。
Q:ああいう美味しいポレンタにはこれまでなかなか出会わなかったです。薄塩加減が良かったんです。
西畑:鴨って味が結構濃いじゃないですか。
Q:そう、だからあのポレンタでホッとする。鴨が美味しかったからなおさら。
西畑:優しさが必要、ですよね。フランス料理には優しさが足りない時がある(笑)。
Q:あのポレンタの優しさに私はすごく癒されました。
西畑:ありがとうございます。フランス料理には箸休めがないですからね。
Q:確かにないですね。しかもパンでソースを最後まですくってしまうし。
西畑:そう。優しさが欲しいフランス料理。
Q:確かにさっきのTaramaタラマにしてもそうですね。
西畑:そうなんです、あれだけ塩が強いと、もうオリーヴオイルを混ぜるしか打つ手はありませんでした。
N°41
Adresse : 41 av. Mozart, 75016 ParisTEL : 01.4503.6516
アクセス : M° Ranelagh
URL : www.n41.fr
定休日なし(夏は8月6日夜〜21日まで休み、年末年始休業) 8hからノンストップで22h30まで営業。