西畑孝一さん(40歳)
「とにかく食べることが好き」という西畑さんがフランスに来て何より感動したのは、赤身肉の美味しさだったという。大阪出身、野球で身を立てようと思っていたのに大学推薦への道が絶たれ、教師になるか?と迷った結果、3つ目の選択肢だった料理人の道を選び、今パリでシェフとして仕事をしている。
とはいえ、西畑さんと料理というのは、それほど遠い縁でもない。もともと、お父様は洋食のコックさんで、現在は軽井沢でハンバーグ専門のお店を開いているという。だからこそ、料理人になると決めた若い西畑さんの頭には「洋食」という言葉があったのだろう。その後大阪から東京へ、東京からスイス、そしてフランスまで渡り歩いた西畑さんの中には、今でも日本の洋食が息づいている。
パリ16区にある人気のビストロでは、伝統を大切にしてきた人々にも喜ばれる料理と共に、オムライスやハンバーグなどの日本の「洋食」を、少しずつ浸透させたいと思いながら、毎日厨房に立つ。
独立は?という質問に、「今はまだ」と答えながら、 愛する赤身肉の本場フランスで、現在模索・研究中のハンバーグで自分の腕を試してみたいし、日本の美味しい洋食をフランス人に食べてもらいながら、フランスにはこんなに美味しい素材があるということを日本からくる人々にも感じてもらいたい、と西畑さんは語る。
たまの日曜日にお店で出すという自家製デミグラスソースがかかったオムライスをまず、そして次に西畑流ハンバーグに舌鼓を打ちたいものだと私は思うのだった。(海)
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N°41
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アクセス : M° Ranelagh
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