「代替えの地球はない」「気候の変動ではなく、システムの変革を!」。警鐘が鳴らされていながらも、多くの人が対岸の火事のように眺めていた気候の変化がフランスでも実感されるようになり、いよいよ中高生が立ち上がった。スウェーデンの16歳の活動家、グレタ・トゥンベリさんが始めた「気候ストライキ」に触発されたパリの中高生数百人が、2月22日から毎週金曜日、学校をサボって抗議運動をしている。今月2日には、そのトゥンべリさんがパリのデモに合流。これ以上地球の温暖化が進まないように即時のアクションを政府に求め、オペラ座からレピュブリック広場へと行進した。
3月15日は中高生の世界規模の抗議行動が呼びかけられている。異常気象に警鐘を鳴らす科学者たちもこの日は合流すると言っていて、規模が大きくなりそうだ。この日のストライキへの参加を訴えるビデオでは、中高生が、教員や親たちにこの運動の意義を説明し、理解と参加を促す。「授業や進路相談じゃないけれど、大切な私たちの未来の問題」。いくら成績がよくたって、住めない地球になってしまったら、どうしようもない。「ストをやることで、悪い生徒と言われるかもしれない。でも、宿題をやってこなかったのは、政府と、環境に配慮しない企業」と手厳しい。それに対抗するかのように、ブランケ教育大臣は、同じ日に、フランス国内すべての高校で環境問題についての討論会を開くことを提案している。(美)