Témoins monde
世界の報告者たち。
フォーラム2日目の総会は「証言」というテーマで、世界各地で核がもたらしている被害の現状や、反対運動について、8人が発表する。
ウラン採掘による被害。
アルムスタファ・アルハセンさん
ニジェール/NPO「魂の盾」創立
仏のウラン採掘による健康被害や水の汚染に対し人権と環境を守るため、仏放射能測定機関CRIIRADと提携。
インドにおける反核運動。
ソナリ・フリアさん
インド/研究者
インドの反核運動の研究者。インド人権委員会で働き、核関係の情報サイトDiaNuke.orgにも携わる。
気候変動とエネルギー。
ピナール・デミルカンさん
トルコ/社会学者者
トルコの原発建設計画を研究し反核運動に参加、エネルギーや環境問題の情報を雑誌で発表。日本語通訳もする。
1957年の重大事故。
ナデジダ・クテポヴァさん
ロシア/弁護士
「希望の惑星」創立1957年にマヤークの核技術施設事故が起きたオジョルスク出身。被害者支援のNPOをつくり、仏に亡命。
ナバホ自治領の汚染。
レオナ・モーガンさん
アメリカ/ナバホ環境運動家
ナバホ自治区に523カ所放置されたウラン鉱山による健康被害と環境汚染を告発、ウラン採掘に反対。
原発での下請け労働。
フィリップ・ビヤールさん
フランス/下請け労働者
原発や化学工場の下請け労働者の健康被害を告発する団体を立ち上げ、労働組合の援助で訴訟を展開。
分科会のテーマ、ビュールへの遠足。
フォーラムの3日間、数十の市民団体がさまざまなテーマでAtelier(分科会)を催す。「核兵器廃絶を求めるアクション」、「EPRの破綻」、「汎ヨーロッパ反核運動をめざして」といったテーマで、英仏独スペインなどの団体が一緒にワークショップを行うのは興味深い。日仏共同で催す「被曝労働」、フランス/オーストラリア共同の「ウラン採掘の影響」、インドの参加者による 「インドのアレヴァ」では国際的な連帯が深まりそうだ。マヤーク/チェルノブイリ/福島の事故と核実験による被害、新型高速炉アストリッド計画、原発廃炉、核廃棄物についても討論される。核と財政や民主主義の問題、温暖化対策と原発全廃の両方を進めるエネルギー政策についても考える。 また、会期中に6本のドキュメンタリー映画が上映され、11月4日13時からレピュブリック広場でアーティスト団体LACSEのパフォーマンスが行われる。11月5日は番外編として、核廃棄物最終処分場予定地の仏北東部ビュールで、反対市民との交流が組まれている。