2024年のパリ五輪開催に向け町の化粧直しが進んでいて、新しい施設や改修を経ての再オープンの話題が続く。バスティーユ広場も工事の後は歩きやすくなって、マリーナへ降りる立派な階段もお目みえした。
バスティーユ広場といえばバスティーユ監獄の襲撃を機に勃発した、1789年の大革命がすぐに思い浮かぶけれど、実はその後2度の革命が記念されている場でもある。中央にそびえる 「7月の柱」は、1830年の七月革命を記念するために建立されたものだ。1840年、革命10周年を記念する式典で落成。そのセレモニーのためには、かのエクトール・ベルリオーズが『葬送と勝利の大交響曲』を作曲し、彼自らが200人の楽団を指揮して革命で命を落とした英雄たちの亡骸を塔内の英雄廟に迎え入れた。柱の表面にはその人たちの名前が刻まれている。その革命によって王位に就いたルイ=フィリップ政権も1848年には二月革命で倒され、そのために命を落とした人々もここに祀られた。10月23日からその納骨堂の見学ツアー*が始まった。見られるのは地下のみ。塔のてっぺん52mで金色に輝く、身長4mの「自由の守護神」までは、残念ながら登れません。(六)
*ガイド付き見学(1h30)は土日の14h30と16h30のみ。要予約。13€/6€。見学出発地点は、Hôtel du Sully : 62 rue St Antoine 4e.(出発時間10分前に集合)。www.colonne-de-juillet.fr