20世紀の偉大な指揮者の一人レナード・バーンスタインは、『ウエスト・サイド物語』や交響曲『カディッシュ』の作曲家としても知られている。
『バーンスタイン物語』という一連のコンサートで、めったに聴く機会がない、彼の交響曲第2番『不安の時代』が演奏される。英国の詩人オーデンが1947年に書いた同名の長編詩を読んで、そこに描かれた若者たちの不安と孤独に共感し、47年から48年にかけて作曲。曲はクラリネットによる沈鬱なテーマではじまり、ピアノのソロがそれを引き継いでいく。第4楽章の『弔いの歌』まで暗さは増すばかりで、マーラーやブラームスの響きがこだましている。第5楽章は束の間のパーティー。ピアノと打楽器のスイング感あふれる掛け合いは、そのままジャズ。最終楽章で人々はまた孤独に沈んでいくのだが、エンディングの盛り上がりは夜明け、希望?
ヴァシリー・ペトレンコが指揮するフランス放送フィルハーモニーの演奏で、 ピアノはロシア出身でバークリー音楽大学でジャズも学んだキリル・ゲルシュタイン。ほかにラフマニノフの 『死の島』など。(真)
11月30日20h。 10€~65€。
Auditorium de Radio France
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