大学入学振り分け制度Parcoursup、来年度から改革。

*10月31日付リベラシオン紙

高等教育機関で独自の選考や入学試験を行う専門学校や一部の大学などを除くほとんどの大学、短期課程(2年)、グランドゼコール準備学級への入学を振り分ける制度(APB)が改変され、新制度「パルクールシュップ Parcoursup」が導入される。その法案が22日に閣議で提出され、来年度の入学生から適用される予定だ。

従来のAPBは、入学希望者が希望大学・学部・課程に優先順位をつけて24位までAPBサイトに登録し、専用アルゴリズムによって振り分けられる制度。その際、高校の成績は考慮されず、優先順位、出身大学区(居住地)と大学定員数から振り分けられる。ところが、高等教育の大衆化(高等教育在籍者数は1960年の31万人から2015年は255万人)が進んでいるのに受け入れが追いつかないため、入学できない学生が過去最高に達し(7月下旬時点で6万5千人、9月初めで3千人)、志願者の多い学部ではくじ引きが行われるなど、APB制度への不満がこの夏に頂点に達した。一方で、大学1年から2年への進級割合が40%、順当に3年で学士号を取得する割合がわずか28%という脱落率の高さから、大学の制度自体への批判も高い。

政府が10月末に発表した新制度では、優先順位なしで大学・学部を10まで志望動機書を付けてネット登録する。志願者の多い学部では居住地は考慮されず、各大学は求める「適正・能力」を明示し、それに沿わない学生はレベル向上支援を受ける条件付きの入学となる。一方で、高校3年生の進路指導が強化され、各生徒の進路についての職員会の「意見」が生徒の登録した大学に送付される。つまり、高校の成績や内申が大学側の受入れ判断に反映されるわけだ。入学先がない生徒には受入れ先を提案する委員会も新設される。

一部の学生組合は、大学はバカロレア取得者全員が入学できるという従来の平等原則に選抜方式を導入するものと新制度を批判し、大学予算増を求めて抗議運動を行っている。複数の受け入れ先を得る生徒がいる一方で、ウエイティングリストの生徒が増える可能性を指摘する専門家もいる。来年1月15日からウェブ登録が始まる新制度にょる混乱は避けられないだろう。

広く受け入れて学位取得で絞る従来の方式がいいのか、各大学が入学者を能力選考していくべきか? 学生増加が止まらない状況から見ると、近い将来、より抜本的な改革が必要になってくるだろう。(し)