ロイス・ヴァインベルガー
風景の裏側

Lois Weinberger, Holding the Earth, 2010, © Studio Weinberger, courtesy : Salle Principale, Paris

Lois Weinberger “L’Envers du Paysage “

 ヴァインベルガー(1947-)の作品を見ると、思考の回路が人と違うのではないか思う。コンセプチュアルでありながら、土臭さがある。ヴェネツィア・ビエンナーレとドクメンタに招かれた大物だが、淡々と話す本人を見ると、普通の田舎のおじさんのようだ。

オーストリアのチロル地方の農家に生まれ、70年代に民俗学的な作品を作り始めた。生家は数百年来、修道院の小作農で、畑を掘り起こすと修道院の遺物が出てきた。巡礼に来た人々が遺したものもあった。それらを集め、分類し、ガラスケースに収めて作品にしたり、民俗信仰に基づいた作品を作って写真に撮ったりした。

人間の営みと土と植物が作り出す世界。檻を土の上に置き、植物が自然に生えてくるのを作品にしたものもある。会場のフランシュ=コンテ現代アートセンターは、隈研吾が設計したブザンソン芸術文化センター内にある。この作家のフランス初の大掛かりな個展。見逃せない。(羽)


Frac Franche-Comté - Cité des arts

Adresse : 2 passage des arts, 25000 Besançon
9月30日 (日)まで 月火休 SNCF Besançon-Viotte駅からバス5番で11分。または徒歩25分。パリからは電車で約2時間半。