
サン・ラザールのシャンティエ・ド・ラトランティック造船所で2年がかりで建造されていたクルーズ客船〈MSC World America〉がが、3月27日、フロリダでの命名式典に向けて出航した。全長333m、全幅66m、22階建ての建物並みの高さで、乗客定員6764人、クルー2138人!6つのプール、30以上のレストラン、バー、ラウンジ、数々の劇場も備えた豪華客船だ。燃料にはLNG(液化天然ガス)を使用し、大気汚染を抑えるように努めたとMSCクルーズ社はうたっている。ところが、LNGでCO2排出量は少なくなっても、地球温暖化の主要な原因の一つ、メタンガスを大量に排出するので、大幅な大気汚染は避けられず、こうした大型クルー客船の寄港を拒否する観光都市(ヴェネチアなど)が増えている。
