フランスで揃えやすい食材で、和風のお料理をつくりましょう。
魚屋で、Rascasseという、とげとげしいヒレを持った大きな赤い魚をよく見かける。海の深いところにすんでいて、水揚げされると大きな目が飛び出してしまうので日本ではメヌケと呼ばれている。脂がのってくる秋から春が旬。日本ではかなりの高級魚だが、フランスではキロ13ユーロ前後と安価。甘みさえ感じられるしまった白身は、刺身、塩焼き、煮つけとどんなにしてもうまいのだが、一番は鍋だろう。
4人分で1キロちょっとのものを選んで、魚屋に三枚におろしてもらう。頭と骨の落ちは、素晴らしいだしがとれるので忘れずに持ち帰り、うしお汁にするといい。
おろし身を食べやすい大きさに切る。豆腐適量はやっこに、長ネギ2本ははすに、白菜3、4枚はざく切り。ニンジン少々は薄く輪切りにし、マッシュルーム適量は石づきをとって洗い、厚めに切り分ける。
土鍋に昆布を敷き、水適量を加え、20分ほど弱火で煮立て昆布のうまみをひきだす。吸いものより薄めに塩をし、メヌケ、豆腐、野菜を加え、野菜がやわらかくなったらでき上がり。モミジおろし、小口に切った細ネギ、ポン酢といっしょに味わう。メヌケのうまみを吸った白菜やネギのおいしいこと!(真)