クリスマスのウィンドーが動き始めた。

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動く人形に吸いつけられるこども。

デパートの動く人形のウィンドーは、秋からクリスマスにかけてのパリの風物詩。きょう、市内デパートの先陣を切って「プランタン」のウィンドーが動き始めた。

ジュールとヴィオレットというふたりの子どもが、クリスマスの晩に、夢の旅をするという設定。各ウィンドーのなかでパジャマ姿のふたりが夢の世界に遊んでいる。

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今年はユマ・サーマンのテープカットで、ウィンドーが披露された。

1973年から43年間、プランタンのウィンドーの動く人形を司っているジャン=クロード・ディックスさんに、現場でお会いすることができた。「一年のこの時期に大切なのは、ウィンドーを見ながら親たちが童心をとりもどすこと。そして、こどもが夢をみること。それをさせることができれば、勝ち」。

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ジミー・チュウのハイヒールを履いた足の長い女の子たちが踊るディスコ。

エンジニアだった父親が1950年代のある日、仕事を辞めて人形遣いになった。その父親と一緒にウィンドーの仕事や、ミュージック・ホールでの人形劇スペクタクルをやるようになったのが、ディックスさんがこの道に入った始まりだ。日本国内を3ヶ月間巡業したこともある。

「今年のウィンドーはミュージック・ホールの雰囲気」を作ったのだ、と、いたずらっぽく微笑んで教えてくれた。童心がまだしっかり宿っている感じだ。自分も娘さんと仕事をし、息子さんは同業者として独立、3代にわたる人形遣い。「魔術師」とも呼ばれるこのベテランでも、毎年、注文は違うから新しい挑戦がある。自分でも毎年、人形に新しい動きをさせられるように挑戦しているそうだ。

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プランタンのウィンドーを手がけて43年のジャン=クロード・ディックスさん。

ウィンドーが動き始めた今日から1月初旬まで、毎日、人形のチェックのために「出勤」する日々が始まる。「ウィンドーのなかで作業をしていると、前を通る人たちが、ガラスを外から叩いて『ありがとう』と言ってくれたり、投げキッスをくれたり、うれしいよ。ウィンドーの前のこどもたちの反応は、今も昔も変わらない。ガラス窓に顔をつけて物語を語り始めたり、もう自分の世界のなかにどっぷり。喜んでガラスを叩いたね」。

パリの子どもたちは幸運だ。こんなウィンドーをつくって、毎年夢を見させてくれる人がいるのだから。
ウィンドーは年末まで観ることができる。(集)

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