Mendiant au chocolat
南仏のノエルに欠かせなかったというマンディアンは、丸く薄いチョコレートにドライフルーツやら木の実が飾られている。作り方はいたって簡単。チョコレートはブラックチョコレートでもミルクチョコレートでもいい。細かくくだいて湯せんにかけ、木のへらで混ぜ合わせてなめらかにする。天板や大皿に硫酸紙papier sulfuriséを敷き、溶けたチョコレートをスプーンですくっては、硫酸紙の上において、厚さ3~5ミリ、直径6センチほどの円形にする。その上に、干しブドウや干しチェリー、切り分けたオレンジピール、クルミや渋皮がむいてあるハシバミやピスタチオを置く。これを、冷蔵庫、あるいは冬ならバルコニーに20分ほど置いて、チョコレートが固くなればでき上がり。
Cacao en poudre
カカオパウダーといえば、1828年に水やミルクに溶けやすいカカオパウダーの製造法を考案したというオランダのヴァン・ホーテン社のものが名高いが、最近はオーガニックのものも見かける。ぼくが作っているホットココアの作り方を紹介。厚めの鍋にカカオパウダーを一人当たり大さじ1杯強加え、弱火でいい香りがするまで、から煎りする。牛乳少々を加えてだまをつぶしながら練り合わせたら、牛乳一人当たり150cc、少しずつ混ぜ入れる。好みの量の砂糖も加え、沸騰直前に火からおろせば完成。
Sucre glace
ふつうの砂糖よりさらにきめの細かい粉のような砂糖のこと。かたまりにならないようにデンプンが3%ほど入っている。今回のレシピのトリュフ・オ・ショコラに入れたのは、そのデンプンがつなぎの役割にもなるからだ。チョコレートケーキやタルトなどにパソワールを通して振りかけると、今降ったばかりの粉雪のようにきれい。sucre glaceといわれるのは、ミルフイユやスポンジケーキなどの糖衣(glaçage)に使われるからです。