Made in Japan フランス人のための新しいランドセル
RANDSELLIER PARIS
日本の小学校に相当するエコール・エレマンテール(école élémentaire)に通い始めた子どもたちが、小さな背中に横長の大きな鞄カルターブル(cartable)を担いで登校する姿は、パリの街角におけるほほ笑ましい日常風景のひとつ。そんな風景の中に、近々、あの日本のランドセルが仲間入りする日がやってくるかもしれません。
スポーツシューズなどに使用する高機能な人工皮革で日本一のシェアを誇るテイジンと、大阪の老舗ランドセルメーカー加藤忠がコラボレーションした『RANDSELLIER PARIS』は、フランス人のために作られた日本製ランドセル。
誕生のきっかけは、日本旅行のお土産として購入したランドセルを自国でカメラバッグとして使っている欧米人男性の姿を取り上げていた、ある日のTVニュースだったとか。「そうだ、フランスにもランドセルを!」とブランドの立ち上げがスタートしてから、わずか一年。この度パリにてお披露目された、子ども用、そして大人用のランドセルを見に行ってきました。
従来のランドセルよりもひと回りほど大きくなった子ども用ランドセルは、日本に比べて約1.5倍大きいフランスの教科書やファイルに合わせて、サイズ調整に何度も試行錯誤が重ねられたもの。リアルな現地事情を探るため、パリ1区のとある公立小学校へ飛び込みで取材のお願いをしたこともあるのだとか。さらに、7~10歳のちびっこパリジャン・パリジェンヌ10人による、半年間の商品モニターも実施。学校などで「かっこいい!クール!」とたちまち話題になり、協力してくれた子どもたちもご満悦だったそう。
一方、初めて目にした大人用ランドセルは、仕事にプライベートにとアクティブに行動するパリのエグゼクティブ層をイメージして作られた鞄とのこと。いわゆる日本のランドセルよりもぐっとスリム、かつノートパソコンがしっかり入る大きさで、なるほど、このランドセルを肩掛けして自転車で颯爽と駆け回るのパリジャン・パリジェンヌの姿が思い浮かびます。
日本の文化とフランスの空気が出会って生まれた、これまでにない新しいランドセル。はてさて、パリの老若男女は一体どんなリアクションをするのでしょうか?(裕)
1/28・29・30の3日間、KIDSアイテムの展示会 Playtime Paris (スタンドR05)に出展中。
Playtime Paris:Parc Floral de Paris 75012
パリ・ジュンク堂などにて販売予定。