10月9日(月)
フィリップ・ヘレヴェッヘは、ベルギー生まれの指揮者。23歳でコレギウム・ヴォカーレ・ゲントを創立し、欧州トップクラスの合唱団にまで高める。フランスバロックのリュリやシャルパンティエの声楽曲で注目され、バッハのカンタータ、ミサ曲、受難曲などの世界に入っていく。カンタータ『わがうちに憂いは満ちぬ』やマニフィカトは名盤中の名盤。1991年にはシャンゼリゼ管弦楽団を立ち上げ、古典派以降の交響曲で彼なりの音楽を探求している。
ライブで聴いた彼のシャンゼリゼ管弦楽団では、ベートーヴェンの交響曲第3番に目を開かされた。壮大な『エロイカ』とはほど遠い、親密な透明感のある響き、第2楽章や終楽章のフーガでは、木管や金管が鮮やかに浮かび上がる。今回はブラームスの交響曲第1番。スケールの大きい曲だけに、ヘレヴェッヘ独特のアプローチが楽しみだ。バリトン歌手のディートリッヒ・ヘンシェルを迎えての、マーラーの『さすらう若者の歌』にも期待が高まる。(真)
9日20h。30€〜85€。
Théâtre des Champs-Elysées
Adresse : 15 av.Montaigne, 75008 ParisTEL : 01.4952.5050
アクセス : M°Alma Marceau
URL : www.theatrechampselysees.fr