Persona Grata アートで移民受け入れの態度を問う

Xie Lei, Me and I, 2015
PhotoⒸCourtety de l’artiste

 「好ましからざる人物」を意味するラテン語の「Persona non grataぺルソナ・ノン・グラ―タ」は、相手国から受け入れを拒否された外交官を指す外交用語。それからnonを取った「ペルソナ・グラ―タ」は、受け入れOKの人物を指す。外交用語を移民に転用し、アートを通して受け入れる側の態度を考えさせる展覧会で、パリ郊外の現代美術館MACVALとパリの移民歴史博物館が共催している。とはいえ、異国に住む作家の作品が多いせいか、受け入れる側より、移民する側の視点からとらえた作品が多い。在パリの中国人、シェ・レイは顔のない人物と自分を並べて描き、移住地でのアイデンティティを問う。在ベルリンの塩田千春は、半開きの旅行鞄を蜘蛛の巣のように糸で覆い宙吊りにした。在仏イラン人のガゼルは、偽装結婚する相手を募集し、仏国籍取得後は自分の仏国籍をあげる相手を募集するというビデオ作品を自作自演した。アーティストの視線が、滞在許可証更新のたびにドキドキする自分と重なる。(羽)

Musée de l’Histoire de l’Immigration : 293 av. Daumesnil 12e  2019年1月20日まで 月休
MACVAL(ヴァル・ド・マルヌ現代美術館): Pl. de la Libération Vitry-sur-Seine  2019年2月24日まで 月休