いよいよ夏モード全開の7月。トマトとバジルとモッツァレラのイタリアントリコロールが鮮やかな、カプリ風サラダがテラスを彩る。こんな季節にぴったりのお店の名はOttanta、イタリア語で80を意味する。南イタリアはプーリア州出身のサラさんが、パリから80キロ以内の農家から仕入れる牛乳を使って、パリ郊外ランブイエの工房で丹念に作る故郷の味。それはプーリア名物のブラータに加え、モッツァレラやリコッタに燻製チーズのスカモルツァなど、新鮮さを追求したチーズの数々だ。
150gと小ぶりなブラータは(5.5€)薄い皮を開くと中からとろりとチーズがあふれ出る。クリーミーで優しい味は繊細そのもの。ボリュームもあって重い印象のブラータだけど、これは軽くてするっとお腹に入ってゆく。対照的にモッツァレラはミルクの濃さが際立ち、ぎゅっと凝縮された味わい(3.5€)。良いチーズには良いオリーブオイルを。量り売りで購入できるオイル(250ml 4.5€/500ml 9€)はプーリア州サレント地方のナルドで栽培されるチェリーナ種から作られるもので、ピリッとした強い風味がこれらのチーズに実によく合う。チーメディラーパと呼ばれる菜の花とブロッコリーを合わせたような味の野菜のペーストもおすすめ。耳たぶの形のパスタ、オレッキエッテに絡めるだけでプーリアの代表料理Orecchiette con cime di rapaの出来上がり。具はシンプルに刻んだアンチョビ、またはアサリがいい。水曜から金曜のお昼時には日替わりランチも販売(8.9€〜9.9€)。また、定期的にモッツァレラ作りのアトリエも行っている(2時間半35€)ので興味のある方は、是非!(み)
Ottanta
Adresse : 19 rue du Cardinal Lemoine, 75005 ParisTEL : 06.7834.8694
アクセス : M° Jussieu
火~土:10h30-14h30, 16h30-18h30 (土 20h)