新型コロナウイルスが猛威をふるうなか、中学校の教員を中心に「衛生ストライキ grève sanitaire」が呼びかけられている。フランスアンフォが報じたところによると、今朝パリ市内15%の中学校教員、職業高校では8.7%、普通高校で4.5%、技術高校ではほぼ7%の教員がストに参加。午後には、教員らが要求を携えて教育省へ赴く。
ロックダウン措置のなか11月2日、万聖節のバカンスが明けたが、10月28日に政府が示した衛生規準は不十分だとして、一部教員はこの学校再開の日からストライキを開始した。11月5日、ブランケール教育相は高校での規準を強化したがそれでも不十分だとする声は収まらず、きょう11月10日は再び中高の教員の労組がストライキを呼びかけた。
11月5日の政府の衛生規準の見直しは、クリスマスの休暇までクラスを2グループに分け、学校での授業とオンライン授業を交互に受けさせる。「一週間のうち、半分をオンライン、半分を教室で」にするのか、「一週間ごとにオンラインと教室で」にするのか、また「クラスを半分に分ける」「レベル別に授業を行う」など、やり方は学校が選ぶ。しかしこれは高校のみで、中学校には適用されない。
中学校や小学校も、クラスを二つに分けるなど、高校と同じ措置をとるよう教員らは求めている。そのためには教員を雇うこと、食堂のサービスの時間帯の見直し、清掃人員を増やして清掃と消毒を頻繁に行うことなどを求めている。
同じ理由から、一部の高校生が学校の入口を封鎖する抗議行動が学校再開2日目(11月3日)に始まった。食堂の混雑でソーシャル・ディスタンスが確保できない、1クラス35人は多すぎる、教室の窓が開けらず換気ができないなど、「危険にさらされている」と訴えている。今朝も、パリ市内の5校で封鎖が行われたが、機動隊の出動により通常通り授業が開始された。サン・ナゼールでは生徒およそ300人と機動隊が衝突している。