鶏肉のフリカセに炒めたリンゴを加えれば、秋の味わい、色合い。

Fricassée de poulet aux pommes

 フリカセは、鶏肉や子牛肉を切り分けてから炒めて焼き色をつけ、白ワインやブイヨンを加えて煮込んだ料理のこと。秋の果物の一つ、リンゴを添えて、季節ならではの味を楽しみたい。鶏はできたら「Fermier Label rouge」のものがほしい。肉屋に頼んで八つに切り分けてもらう(もも肉上部2、もも肉下部2、胸肉2、胸肉を少しつけた手羽肉2)。骨(ガラ)も忘れずに持ち帰りブイヨンを作る。スーパーで丸ごと買ったら自分でさばくことになるが、手間を省きたいなら、もも肉を四つ買って、ブイヨンはインスタントを使うことにしよう。

 まずガラでブイヨンを作る(下の記事参照)。

 次に、ココットのような厚鍋に油とバターを半々にとって中強火にかけ、塩、コショウした鶏肉を入れ、両面にきれいな焼き色をつける。白ワイン1カップと、あったらカルバドス酒半カップを加える。沸騰してきたら、ブイヨンを鶏肉の7分目の高さまで加え、再沸騰したら、薄切りにしたエシャロットあるいは玉ネギ、押しつぶしたニンニク、タイムを入れる。皮の方を上にし、ふたをしないで、120℃に合わせて熱くしておいたオーブンに入れ、40分ほど焼いていく。途中2度ほど焼き汁を鶏肉の上からかけまわすことにしよう。オーブンがなかったら、きっちりふたをして、弱火で、やはり40分火を通せばいい。

 鶏肉が焼き上がるちょっと前に、リンゴの準備。皮ごと焼くので、できたら有機栽培のものがほしいが、とにかく表面を丹念に洗うことが大切だ。JonagoldやReine des Reinettesのような皮が赤い品種を使うと、でき上がりがきれい。大きさによって四つか六つに切り分け、芯をとる。フライパンにバターをたっぷりとって、リンゴを加え、実にまんべんなく軽い焼き色がつくように弱火で炒めていく。

 鍋をオーブンから出す。芳香が台所を満たす。鶏肉は柔らかくなり、焼き汁はいい具合に煮詰まっている。弱火にかけ、生クリームcrème épaisseを大さじ2杯ほど入れて混ぜ合わせる。リンゴを加え、それが熱くなったら完成!(真)

4、5人分:1キロ半くらいの鶏、リンゴ3個、エシャロット2個か玉ネギ半個、ニンニク2片、タイム4、5枝、白ワイン1カップ、カルヴァドス半カップ、ブイヨン適量、生クリーム大さじ2杯、バター、油、塩、コショウ

Bouillon de poulet

 
 今回のレシピには、簡単なブイヨンで十分だ。イラストのごとく鶏ガラを料理用ハサミなどで2つに切り開く。流し水で内蔵や血をのぞいたら、大きめの鍋に入れ、それがかぶるように水を注ぐ。中火にかけ、沸騰してきたら丹念にあくをとる。輪切りにしたニンジン1本、切り分けた玉ネギ1個、あったらセロリの茎1本も入れる。ごく軽く塩、コショウし、再沸騰したら弱火に落とし、40分ほどフタをしないで火を通す。これをこせば準備完了。

Pomme

 フランスで一番よく食べられている果物はリンゴ。一人、年6キロちょっと食べているという。種類が多いので、いろいろ試食して好みのリンゴを見つけたい。ゴールデン・デリシャス、ガラ、グラニー・スミスが人気のベストスリーで、ジョナゴールド(写真)やピンクレディーと同じく外国産。フランス産といえば、レーヌ・ド・レネット。甘さと酸っぱさがほどよく調和し、そのままかじってもいいし、タルトにも向いている。古くからのリンゴにはカナダやボスコップがあるが、八百屋の店頭で見かけなくなった。ボスコップを砂糖煮にすると、きれいに煮くずれてどこまでもなめらかなコンポートができるのになあ…。

Tartare de saumon à la Granny Smith

 サケのタルタルに、オーストラリア産の緑リンゴ、グラニー・スミスを入れると、その酸味がサケの味を引き立ててくれるし、歯ごたえもいい。4人分で生のサケ200gを細かなさいの目に切る。グラニーは固い皮をむいて、やはり細かなさいの目に。エシャロット1個はみじん切りにする。以上をボウルにとり、ライム(レモン)のしぼり汁大さじ1杯、オリーブ油1杯、みじんに切ったアネットあるいはシブレット適量も加えて混ぜ合わせ、塩味を調えて、アネットの葉や皮ごと薄く切ったグラニーで飾る。ぜいたくで美しいアントレ!


 

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