2010年にスタートしたグラン・パリ(パリ大首都圏)構想。そこで生活する約一千万人の足となるのが「グラン・パリ・エクスプレス Grand Paris Express」だ。おなじみ14号線の延長、15号東線、15号西線、15号南線、16号、17号、18号線。全長200km、68駅の工事がすすめられているうち、最初の駅が竣工しようというタイミングで、展覧会「メトロ ー 動くパリ大首都圏 METRO Le Grand Paris en Mouvement」 がトロカデロの建築博物館で始まった 。
1801年から1世紀の間、産業革命とオスマン県知事のパリ大改造を背景に、パリの人口は5倍に(55万人→266万人)、郊外では12倍にふくらんだ(8万2千→96万人)。炭鉱掘削の技術を応用した工事に大勢の人が動員され、エクトール・ギマールがデザインした駅の入口やレタリング、白いタイル、パリにも1900年にメトロが誕生し近代都市の仲間入り(ロンドンには37年遅れ)。20世紀に入っても人口は増え続け、1963年には郊外線RERが造られた。
2030年をめどに整備が進められるグラン・パリ・エクスプレス交通網の駅は、建築家とアーティストがペアを組み駅舎をデザインする。この展覧会では68駅のうち16駅を、模型やアーティストのモチーフとするものや、完成予想図などで紹介。今、展覧会にひっぱりだこの塑像家エヴァ・ジョスパン氏(Hopital Bicêtre駅、Agence Biguier建築事務所)、電子音楽、現代美術作家の池田亮司氏はPont de Sèvre-Seine Musicale駅を、 Agence Duthilleu建築事務所とデザイン。4線が乗り入れるSaint-Denis Pleyel駅を設計した隈研吾氏は、1985年生まれのアーティスト、プリューヌ・ヌリーとのコラボレーションとなっている。6/20まで。
Cité de l'architecture et du patrimoine
Adresse : 1 place du Trocadéro et du 11 Novembre , 75116 Paris , FranceTEL : 01 58 51 52 00
アクセス : Trocadéro
URL : https://www.citedelarchitecture.fr
火休、11h-19h(木 -21h)。9€/6€/€/6€/18歳未満無料