11区モーリス・ガデット公園のそばに、昨年春にオープンしたEunoé（ウノエ）。テラスの季節には、公園の緑と心地いい風を感じながら食事を楽しめる。わずか一年で、地元に多くのファンを得た。週に4〜5回と足を運ぶリピーターもいるという。この店のシェフであり、共同経営者の佐藤隆司さんは言う。「飲食店が多いエリアで競争が激しい中、たくさんの方に気に入っていただけたのは、本当にうれしいです」。サービスは、共同経営者のフェリックスさんが担当している。
父親が和食の料理人で、幼い頃から食の世界に憧れてきた。高校卒業後に、「いちばん難しい料理をしよう」とフランス料理の道を選んだ。東京の老舗フレンチなどで働いた後、渡仏しモンペリエのレストランに入店。そこでの経験が、将来を変えた。「たとえばメニュー開発のとき、日本ではシェフの意見が絶対ですが、フランスではシェフがチームのみんなに意見を求めます。自分の意見が言える環境のあるフランスで、働き続けたいと思ったんです」。 その後一度帰国したが、数年後に再渡仏。南仏を経てパリへ。ともにミシュラン１つ星を持つ、7区Le Violon d’Ingres、16区Nomicosでスー・シェフを務めた。
自家製黒にんにくのピュレ1ヵ月発酵/ ペルシヤードのピュレ。
黒米のリゾット/ピペラードソース/レモンコンフィ。
©desprezmarie
そして、昨年に自身の店をオープン。「星付き店クオリティーの料理を、カジュアルな価格で提供する」ことをコンセプトにした。和の食材も取り入れるが、特にフランコ・ジャポネを意識したメニュー作りはしていない。「フランス料理がベースですが、いろんな要素を入れています。仔羊の備長炭焼きに筍を添えたり、レバノン料理のフムスをにんじんでアレンジしたり。いろんなエッセンスを、自由に取り入れていきたいと思っています」。今後も地域に愛されるレストランを続けていくことが、当面の目標だ。（恵）
すだちと青リンゴのソース
ラブネ(レバノン料理)の燻製 (レバノン料理のアレンジ)
きゅうりのバリエーション @desprezmarie
バジルのサヴァイヨン
グリーンアスパラガスのムース
24ヶ月熟成パルメザンのクランブル
アーモンドのエキューム @desprezmarie
Eunoé（ウノエ）：
6 rue Rochebrune 11e
M°Voltaire
Tel 07.6796.8636
www.eunoe-restaurant.com
Instagram @ryuji_chef
【営業時間】
月休、火〜木 12h-14h/19h-22h
金 12h-14h/19h-22h30
土 12h30-15h/19h-22h30
日 12h30-15h/19h-22h
【料金案内】
ランチコース（平日のみ） ：21€、26€
ディナーコース（週末のランチにも注文可） ：35€、55€。
ア・ラ・カルト ： 前菜15€〜 メイン28€〜 グラス8€〜。
Eunoé（ウノエ）
Adresse : 6 rue Rochebrune, 75011 Paris , Franceアクセス : M°Voltaire
URL : http://www.eunoe-restaurant.com
