
Cuisse de poulet marinée à la sauce piquante
鶏肉でどこの部分がおいしいか、各人各様の好みがあるけれど、皮ごと焼くなら、適度に脂がのったもも肉が一番だと思う。甘酸っぱく、少し辛いマリナードに漬けてから焼いてみよう。鶏肉はヤキトリにするのが一番だ、などと言ってはいられないおいしさだ。
肉屋やスーパーでもも肉を人数分買ってくる。早く火が通るように二つに切り分けたほうがいい。指先で押しながら上部haut de cuisseと下部bas de cuisseをつなぐ関節を見つけ、そこによく切れる包丁を入れれば、意外と簡単に切り分けることができるものだ。身からはみ出ている皮や肉についていたりする余分な脂を切りとる。
大きめのボウルに押しつぶしたニンニクをとり、バルサミコ酢、ハチミツ、オリーブ油を加え、タバスコ少々も振り入れて好みの辛さのマリナードをつくる。そこへもも肉を入れ、マリナードがまんべんなくいきわたるように丹念に混ぜ合わせ、塩、コショウし、オーブン皿ごとラップフィルムでおおって冷蔵庫に1時間ほど入れておくことにしよう。
もも肉をボウルからとり出し、焦げつきやすいマリナードをキッチンペーパーで軽くぬぐいとる。大きめのオーブン皿に、皮の側が下になるようにもも肉を並べる。オーブンをグリル機能に合わせて点火し、熱くなったら、オーブン皿を中段に入れる。15分たったらひっくり返し、さらに15分から20分、皮がカリッとなるように焼き上げたい。さて付け合わせだが、ジャガイモとクルジェットのローストがおすすめだ。ジャガイモは7ミリくらいの輪切りにし、ほとんど柔らかくなるくらいまで塩ゆでする。クルジェットは5ミリの厚さにはすに切る。これをオーブン皿に並べ、オリーブ油少々を振りかけ、塩、コショウし、おろしチーズでおおう。タイムの葉も散らし、180℃に熱しておいたオーブンに入れ、チーズに軽く色がつくまで15分ほど焼く。
ワインは、モルゴンやフルリなどのボージョレの赤をあけたいものだ。(真)
【材料】
4人分:鶏のもも肉4本
マリナード:ニンニク3片、バルサミコ酢大さじ1杯、液状のハチミツ大さじ1杯、オリーブ油大さじ2杯、タバスコソース適量、塩、コショウ
Cuisse de poulet

ローストチキンなら丸ごと焼いて切り分けると、「私は胸肉blanc」、「ぼくは手羽の方aile」などというそれぞれの好みに応じることができるが、今回のレシピとか、ベトナム風にレモングラスの香りをきかせて焼くとき*は、もも肉にかぎる。オーブンやグリルで焼くときは骨つき皮つきでいいけれど、中華風にフライパンでいためるときは、面倒でも皮と骨をはずしてから切り分けて調理する。チキンカレーにももも肉が向いている。
*ovninavi.com/cuisse-de-poulet-a-la-citronnelle/
Curry au poulet

鶏のもも肉をつかって、簡単に、素早くできてしまうチキンカレーを紹介します。4人分として、鶏のもも肉を3本買ってきて皮と骨をはずし、食べやすい大きさに切る。玉ネギ2個は薄切りにし、ニンニク2片と親指大のショウガはおろす。赤ピーマン1個は小さく切り分ける。冷凍のグリーンピース適量は解凍しておく。これで準備完了だ。フライパンに油をとり、まず玉ネギを中火で焦がさないようにいためていき、軽く色がついてきたら、赤ピーマンともも肉とグリーンピースを入れてしばらくいためる。ニンニクとショウガを入れ、甘みがでるようにケチャップ少々も加え、カレー粉あるいはカレーペーストを好みの辛さに入れて混ぜ合わせる。最後にポマード状の生クリームを大さじ4杯混ぜ入れる。塩、コショウで味を調え、きざんだコリアンダーの葉を散らす。あったら市販のライムやマンゴーのチャツネも添えたい。
Plat à four grille

今回のレシピなどのように肉をローストするときは、イラストのようなステンレス製グリル付きのオーブン皿があると便利だ。焼いている間に出てくる脂がグリルの下に落ちるのできれいに焼き色がつく。その脂が焦げつかないようにオーブン皿の底にコップ1杯の水を入れておくといい。
