12月15日、カステックス首相は、今週の木・金曜、児童を自主的自宅待機させることを促した。クリスマスの8日前からの自宅待機を勧める科学委員会の報告に沿った発言だというが、学校や保護者は当惑している。
首相はラジオEurope1局の朝の番組で「12月17日(木)と18日(金)、子どもたちを学校に行かせないことができるなら、そうして下さい」と自主自宅待機を勧めた。今週の木・金曜は学校を休ませ感染のリスクを減らし、来週に迫ったクリスマスの祝いの集まりで高齢者の家族を感染させないようにしようとの判断だ。科学委員会は来年第3波が起こるのを防ぐために、学校での衛生規準の強化や、保護者もクリスマスや大晦日の1週間前は休暇をとるか、テレワークにすることを勧めている。
しかし、学校や保護者にとっては寝耳に水だ。政府の新しい措置は公式会見で発表されているが、今回はラジオで知らされ、通達は昼になって学校に送られた。学校はこの学期最後の2日間にテストを予定していたり、授業を完結するようプログラムしているが、休む生徒が多ければテストをずらしたり、補習時間を設けないといけなくなる。最終週の木曜日は、給食で「クリスマスのご飯」が予定されている学校もあるが、それを数日前に半分にすることもできない。親にとっても仕事を休んだり、預かってくれる人を探すなど様々な調整が必要になってくる。即興でやられては困るのだ。
また、科学的ドクトリンの方向転換も指摘されている。今まで「学校は感染リスクの少ない」場所とされてきた。自主的自宅待機を勧めるということは、学校が感染リスクの高い場所ということになる。ならば全学校を閉めるべきだ、との声もある。