デルグレスの2枚目のアルバムだ。グループ名は、1802年、グアドループ独立と奴隷制廃止のためにナポレオンが派遣した軍と戦った英雄ルイ・デルグレスに由来。肝心の音楽の方は?クレオール語で歌われるタイトル曲*から聴いてみよう。
「4 èd maten(朝4時だ)/Ou ja dého(もう外だ)/Piètiné la nèje la(雪を踏んでいる)」。ドブロギターを弾きつつ歌うのはパスカル・ダナエ。彼の父は、1958年にグアドループからル・アーヴルに移住し、港のドックで働いていた。北の港の冬はこたえたにちがいない。でも曲には悲壮感はなく、ドブロの明るい響きと軽快なテンポでニューオリンズ風。『Assez assez』がいい。バティスト・ブロンディーのカチッと決まったドラムス、そしてこのアルバムのベースラインは、カーニバルのファンファーレ同様にラフジーの吹くスーザフォンなのだが、この曲ではじつに効果的。ノスタルジックなバラード『Ke aw』では、ダナエの甘~いボーカル。島女と島男の心をとろりとさせ、ヒットしそう。パリ公演、早めに予約して、出かけよう!(真)
30日18h30開場、19h30一部 、20h30デルグレス。30€/40€。衛生パス要。
Le Trianon : 80 bd de Rochechouart 18e
01.4492.7800 M°Anvers www.letrianon.fr/fr/programme/delgres