ヒリヒリと痛い青春物語。 “La Ballade de l’impossible” 2011-05-02 舞台・映画 0 村上春樹『ノルウェイの森 』をトラン・アン・ユンが映画化して話題を呼んだ『La Ballade de l’impossible』(仏題)がいよいよ公開になる。原作ものの映画は原作との比較で語られがちだ。各自が原作に対してもつイメージや思い入れと映画になった時の落差は [...]
集団芸術の楽しみに酔う「Usine de films amateurs (アマチュア映画工場)」 2011-05-02 舞台・映画 0 「このタイトルがいい人、手を挙げて!」 フランス人という呪縛(じゅばく)を感じさせずに、映画の国をいとも軽やかに闊歩(かっぽ)するミシェル・ゴンドリー監督。彼の指揮のもと今年3月末までポンピドゥー・センターで開催していた企画は画期的。素人15人が3時間で一本の短編作りに挑戦する [...]
『三文オペラ』 2011-05-02 舞台・映画 0 ●L’Opéra de quat’sous 『マック・ザ・ナイフ』で知られるベルトルト・ブレヒト(戯曲)&クルト・ワイル(音楽)の『三文オペラ』(1928)は、1728年にジョン・ゲイが発表した『乞食オペラ』を起点としていて、盗人 [...]
『七人兄弟』の映画化 2011-04-15 舞台・映画 0 Les Sept Frères フィンランド文学の先駆者アレクシス・キヴィが10年の年月をかけ執筆した代表作『七人兄弟』の映画化。ちょっと怠け者で、女の子とけんかが好きな7人のみなし児兄弟。義務教育を拒否しながら、森の奥深くに住む彼らのちょっと破天荒な成長譚(たん [...]
ピナの偉業に触れられる。”Pina” 2011-04-01 舞台・映画 0 Pina 2009年6月30日に急逝したドイツの舞踏家にして振付師、ヴッパタール・タンツテアターの主宰者ピナ・バウシュ。舞踏団員と供に世界各地で創作公演活動を繰り広げ、パリには毎年6月テアトル・ド・ラ・ヴィルに舞い降りていたから(毎回チケットが売切だったけど)生の舞台を観た人も [...]
女性の告白を聴く刑事 2011-04-01 舞台・映画 0 Les lois de la gravité フランスでも「家庭内暴力」の問題は深刻だ。命を落とす女性の数は2009年を例にとると140人、2日半に一人が亡くなっていることになる。 この劇の主人公は、暴力を振るう夫に耐えられず、10年前酒に酔った夫をバルコニーから [...]
『Ma part du gâteau』—セドリック・クラピッシュ監督インタビュー。 2011-04-01 舞台・映画 0 Ma part du gâteau 工場閉鎖で職を失い、北の町ダンケルクを離れ、パリで家政婦をはじめるフランス(カリン・ヴィヤール)。彼女を雇うのは巨万の富を一瞬で動かす若手トレーダー、スティーヴ(ジル・ルルーシュ)。二人が生きる世界はあまりにも違う。大袈裟? カリカチュア? [...]
帽子の妖精 2011-03-15 舞台・映画 0こども向け Gnomeo et Juliette フランス語で「グノメオ」と呼ばれるとんがり帽子の妖精ノーム。庭先に住む陶器製の小人となった彼らは、人間が見ていないすきに、赤帽子と青帽子チームに別れていがみ合う。だが帽子の色を超え、グノメオくんとジュリットちゃんは一目惚れ。古典『ロミオとジュ [...]
無名の俳優たちが真実だ。”Poursuite” 2011-03-01 舞台・映画 0 Poursuite 映画における真実って何だろう? 映画はしょせん作り事だから真実なんてないかというとそんなことはない。俳優が演じるを超えて物語の中を本当に生きてしまうと、それは映画の真実になる。『Poursuite/追っかけ』を観ながら、それを感じた。 監督でもあるマリナ・デ [...]
山あり谷あり、ギャグ、ギャグそしてギャグの連続 2011-03-01 舞台・映画 0 Mission Florimont / Céline Dupont 時は16世紀のはじめ、スペインの君主カルロス1世の脅威を憂え、オスマン帝国と同盟を結ぼうと密偵を送るフランス王、フランソワ1世。その重要な任務を負わされたのがフロリモンという騎士だった… [...]