『影の部分』秦早穂子著 2012-09-08 本 0 映画『勝手にしやがれ』の邦題の名付け親で、現在もジャーナリストとして健筆をふるう秦早穂子氏の自伝的小説。ヌーヴェル・ヴァーグの息吹を間近で感じた数少ない日本人による第一級の映画資料でもある。 「舟子」こと幼少期の「私」と、20代で単身パリに渡り、映画業界に身を置く「私」が、交互に [...]
芸術のごろつき団。 2012-08-30 アート 0 モンマルトルにあるアール・ブリュットの美術館が、イギリスのアウトサイダー・アート、大好評だった日本のアール・ブリュットに続き、19世紀後半から現代に至るイタリアのアール・ブリュットと民衆芸術展を企画した。 正規の美術教育を受けなかった人が、世間から認知されることを考えずに自発 [...]
ミシア、パリの女王。 2012-08-03 アート 0 1900年前後から1920年代まで、芸術家のメセナ、友人としてパリの芸術界に君臨したロシア生まれのポーランド人、ミシア(1872-1950)を中心に、彼女と親交があった芸術家の作品を、音楽、美術、文学と幅広く紹介する展覧会だ。彫刻家の娘で、フォーレからピアノを学ぶほど芸術的環境 [...]
稲葉宏爾『ガイドブックにないパリ案内』 2012-07-10 本 0 ひと昔前に植草甚一という偉大な「東京の散歩者」がいたが、飽くことを知らない「パリの散歩者」といえば稲葉宏爾。彼の、『ガイドブックにないパリ案内』を全面的に改訂したこの一冊を読んだり、その写真を見たりしていると,よくもまあ、これだけ歩いたものだと感心してしまう。パリの街に投げかけら [...]
Francofolies La Rochelle 2012 2012-07-06 シャンソン 0 (7/11〜7/15) 大西洋の港町ラ・ロシェルで開催されるフランス最大の音楽フェスティバル〈フランコフォリー〉は、今年で27回目。大小6つの会場で行われ、中には人気歌手が午前11時から出演するプログラムも組まれている。主な出演歌手は次の通り。 11日:ジュリアン・ [...]
優雅な美人歌手ドルサフ・ハムダニ 2012-07-06 音楽 0 Dorsaf Hamdani « Pricesses du chant arabe » チュニジア出身、舞台姿も優雅な美人歌手ドルサフ・ハムダニの新作は « Princesses du chant arabe »。そのアラブの歌姫とは、ウム・カルスーム(1898-1975)、アス [...]
『その女(ひと)の名はロジィ:ポール・クローデルの情熱と受苦』 2012-06-06 本 0 ポール・クローデルの『真昼に分かつ』の女主人公イゼのモデルとなった女性とは誰だろうとずっと気になっていた。家族と共に中国に行く船上でフランス領事クローデルと知り合い、恋愛関係に陥った人妻だ。 彼の子を宿したままベルギーに渡り、別の男性と結婚。二人は13年後に再会した。なんとも身勝 [...]
マティス、地道な努力の人。 2012-06-01 アート 0 「完成時に何が得られるかが、制作の初めからわかっていなければならない」と いう「スタイン家の冒険」展(本紙2011年12月1日号)で見たマティスの言葉を、ホントかな?と思っていた。というのは、前に描いた線が消されているのがわかる絵がたくさんあるからだ。試行錯誤しながら [...]
今日では稀なシャンソンの協会 2012-05-02 シャンソン 0 Y. ドータン パリ郊外の町スヴランを拠点に活動するパトリック・キペール主宰の〈Mots et Musiques〉は、パリおよびパリ近郊で一番古くから続いている今日では稀なシャンソンの協会。言葉と詩を重んじるシャンソンの伝統を受け継ぎながら今年で22年目を迎えたのは立派。シャン [...]
野蛮の発明。 « L’Invention du Sauvage » 2012-04-03 アート 0 自分と異なる者への差別について、見る人に多くの疑問を投げかける力のこもった展覧会である。元サッカー選手で、自らの名を冠した財団を作って差別をなくす運動を行っているリリアン・テュラム、長年「人間動物園」と植民地主義を研究してきた歴史学者のパスカル・ブランシャール、ケ・ブランリー美 [...]