幾何学抽象だが、有機的…。 2013-06-28 アート 0 会期が残り少ないが、今後再評価が始まるであろう優れた作家なので、あえて取り上げたい。 ジョルジュ・ノエル(1924-2010)はフランス南部のベジエ生まれ。戦後、工業デザイナーになったが、1955年以降は美術一筋の道を歩んだ。パリに出て、アンフォルメルの作家たちと交流し、自動 [...]
大人のシャンソン集 2013-06-04 シャンソン 0 シモーヌ・タシモは、ジャーナリスト出身で50歳を過ぎてから歌手に転向。4年前には、ゲンズブール集『GAINSBLUES』をリリースして、YOU TUBEでは、彼を真似てライターの火でユーロ札を燃やすシーンが話題に。ブリジット・フォンテーヌに負けないスノビズムと過激さが彼女の特徴 [...]
戦争と平和の間で。 2013-06-01 アート 0 マルク・シャガール(1887-1985)のようなポピュラーな画家は、作風があまりに知れ渡っているだけに、普通の展覧会では記事にする意味がないが、この展覧会は着眼点が良い。戦争という重いテーマを前面に出し、シャガールがそれをどのように感じ、表現してきたかを伝えている。 ロシアの [...]
90年代におけるフレンチ・ポップスの立役者 2013-05-09 シャンソン 0 今年の Victoires de la musique (仏音楽大賞)で最優秀男性歌手賞を受賞した自作自演歌手のドミニク・アは、カトリーヌやミオセックなどともに90年代におけるフレンチ・ポップスの立役者として活躍し、また、女優兼歌手のジャンヌ・バリバールやヤン・ティエルゼン、フ [...]
ペーター・フォスの「変身」。 2013-05-01 アート 0 オランダ文化センターであるアンスティテュ・ネーエルランデで開催された展覧会の中では、近年まれに見る掘り出し物。想像力を刺激する、今シーズンのおすすめの一つとして紹介したい。 戦後から21世紀初めにかけて、オランダで最も創造的な仕事をした芸術家のひとりとされるペーター・フォス( [...]
石井光太『遺体』の仏語版が出た。 2013-04-08 本 0 3月7日にSeuil社から出版された『Mille Cercueils』は、一昨年の震災のとき津波に襲われた岩手県釜石市の、遺体安置所を取材した石井光太氏のルポ『遺体』(新潮社刊)の仏語版。膨大な数の犠牲者が発見される中、検死に動員される医師、葬儀屋、搬送を担った市の職員、多くのボ [...]
ポール・ジャクレーの浮世。 2013-04-02 アート 0 Un artiste voyageur en Micronésie L’univers flottant de Paul Jacoulet フランス語教師として東京に赴任した父について3歳で家族と来日し、日本で生涯を終えたフランス人浮世絵師ポール・ジャ [...]
バンジャマン・ビオレ 2013-03-09 シャンソン 0 バンジャマン・ビオレは、今日、フレンチ・ポップス界で最も人気のある自作自演歌手兼音楽プロデューサーで、最近は俳優としても活躍。若いときのゲンズブールに似た、ニヒルでダンディーな感じが女性に人気があり、雑誌のグラビアの写真や広告にも登場する仏版小室哲哉のような存在だ。日本でも知ら [...]
マリヤ・グリンベルク 2013-03-09 音楽 0 マリヤ・グリンベルクというピアニストは1908年ロシアのユダヤ系知識人の家庭に生まれる。スターリンの圧政下に夫と父を処刑され、自身も演奏の場を奪われたが、スターリンの没後、名声が高まる。1964年から1977年にかけてベートーヴェンのソナタを全曲録音。その全曲9枚組が発売された。 [...]
天性のシュルレアリスト。 2013-03-01 アート 0 11月から開催中のダリ展は、ポンピドゥセンターが開館時間を延長するほどの盛況ぶりだ。才能も世俗的な部分も含め、サルヴァドール・ダリ(1904-89)の全ぼうが見られる。「ダリってこんな人だったの」とびっくりする人も多いだろう。 10代の作品を見ると、ダリも普通の絵を書いていた [...]