「Azul! (やあ)」 2014-05-22 ディアスポラ 0 母国語で読むということ〈ベルベル語編〉 アルジェリアで働いていた時のこと、米国のTVドラマの主人公そっくりの金髪碧眼(へきがん)の青年が事務所にやってきた。名前をきくと「バシールだ」という。自分が抱いていた「アルジェリア人=アラブ人」という常識が一瞬にして崩れた。「僕たちはベル [...]
「God dag! グダーグ!(ノルウェー語でこんにちは)」 2014-04-23 ディアスポラ 0 カルタ・マリナとよばれる16世紀の木版の北欧海図。 —母国語で読むということ〈北欧編〉— パンテオンの向かいにあるサントジュヌヴィエーヴ図書館は、広くて天井の高い荘厳な閲覧室が映画のロケにも使われて有名だ。ところが、この図書館の1部門として、ノルウェーやスウェーデン、アイスラン [...]
「トンニプマンセー! 独立万歳!」 2014-03-26 ディアスポラ 0 Châteaudun通りにある「大韓民国臨時政府代表部跡」のプレ−ト。 —95年前の密使— 日本からの独立を目指し、約5万2千人の死傷者と4万6900人の検挙者を出した1919年の「三・一独立運動」。当時、日本の植民地支配に反旗を翻した朝鮮の人々の関心は、第一次大戦 [...]
「移民の二世三世は、 母国語から離れていく」 2014-02-19 ディアスポラ 0 —母国語で読むということ— パリの様々な外国人コミュニティと活字文化の関係を取材しているが、今回はマクロな視点に立って見ている人を紹介しよう。ポルト・ドレにある国立移民歴史記念館*が隔月で刊行している学術誌『hommes&migrations(人間と移民)』の編集長、マ [...]
〈日の昇る場所〉書店。 2014-01-27 ディアスポラ 0 —母国語で読むということ〈ペルシャ語編〉— 「ペルシャ語にはアラビア語にない3つの文字や発音がある、たとえばP(ピー)だ」。「〈ペルシャ〉というのはヨーロッパ人がつけたもの、私たち自身は古くからアーリア人の国という意味の〈イラン〉というの国名を使っている」 ナシオン [...]
日本語の本と「出会える」 2013-12-26 ディアスポラ 0 —母国語で読むということ〈日本語編〉— 「灯台下暗し」とはよく言ったもの。様々な外人コミュニティーを取材していると、「では君たちは何をどのように読んでいるの?」という質問の返り討ちにあう。たしかに自分たちのことを棚に上げて他人さまのことばかり語るのもよくない。一念発起 [...]
「Saluton! (サルートン こんにちは)」 2013-11-21 ディアスポラ 0 ギーさんが手にするのはエスペラント訳の『森鴎外短編集』 母国語で読むということ〈エスペラント編〉 エスペラントは、1887年にポーランドのザメンホフが考案した人工言語だ。現在、世界中に160万人のエスペランチストがいるという。日本人では、二葉亭四迷や大杉栄、宮沢賢治、民族学者の [...]
「Hei Muumipeikko! (ねぇ、ムーミン) 2013-10-22 ディアスポラ 0 母国語で読むということ〈フィンランド語編〉 Rue des Ecolesの書店を出て、ふと振り向くとフィンランド文化会館Institut Finlandaisなる建物が立っていた。にぎやかである。深みのある金髪の美女たちにひきつけられるように扉を開けると、改築工事を終えたばかり [...]
フリーペーパーで婿探し 2013-09-24 ディアスポラ 0 パリ北駅近くにある「インド人街」は、エキゾチックな雰囲気があふれる。行きつけのサンドイッチ屋のスリランカ出身の主人によると、「インド人街」とひとくくりにしてしまうのは妥当でないという。ヒンドゥー、タミル、パキスタン、チベット、バングラデシュなど様々な宗教や民族の人々が共存してい [...]
To be or not to be… ヘミングウェイも常連。 2013-07-20 ディアスポラ 0 ノートルダム大聖堂と、セーヌ川をはさんで真向かいにある英語書籍の書店〈Shakespeare & Company〉は、ヘミングウェイ、フィッツジェラルド、ジョイスなどの作家たちが無名時代に常連だったこともあり、英米文学に親しんだ者にとっての聖地として歴史に名を残している [...]