
ふりかけがかかっているのも面白い。
下町情緒を残しつつつも、若者に人気のエリアとして賑わうメニルモンタン。大通りの喧騒から離れた小道にあるBang Bangは、ファッショナブルな今どきの店構えにもかかわらず、シェフのアイディアが活きた、美味しいフュージョン料理が食べられる小さなレストランだ。
コンセプトは、“スパイシー”。タイなど東南アジアや南米にインスパイアされた料理は、とてもクリエイティブ。例えば、豆腐をカリカリに揚げた「トーフ・クロケタス」(9€)には、発酵豆腐(腐乳)、ハラペーニョマヨネーズソースとショウガのピクルスを合わせる。
また、「青パパイヤのサラダ」(14€)には、ひと口大に切った豚バラをディープフライにしたチチャロンがゴロゴロ入っており、満足感がある。野菜や魚など、季節の食材も自在に取り入れる。
訪れた日は、旬の白アスパラガスの料理があった。アスパラをゆでたものに、キムチを使った少し酸味のあるクリーミーなソースがかかっており、アスパラの優しい味わいとキムチの発酵味の意外な相性のよさに感心した。
ぜひ食べてほしいのは、「パン・マラワフ・フリット」(6€)。イスラエルで人気の「マラワフ(Malawach)」は通常フライパンを使って油で焼くそうだが、こちらではしっかり揚げてバリッとした食感に仕上げており、フムスとザジキ風ソースに浸けて食べる。ほんのり甘い生地と香ばしさに、ついつい手が止まらなくなる一品だ。
9〜15€程度の、気軽に取り分けて食べられるタパスがほとんどだが、「熟成フォー・フィレのBBQ」(29€)など、ボリュームのあるメニューもある。テラスでの時間が心地よくなる、これからの季節。キリッと冷えたビールやメスカルを片手にピリ辛料理を楽しむのは、最高の贅沢だろう。(恵)



Bang Bang
Adresse : 9 rue du Liban, 75020 Parisアクセス : M°Ménilmontant
URL : https://www.spicybangbang.com
水〜金 19h-23h 土 12h-15h/19h-23h 日 12h-21h 月火休
