教員によるバカロレア採点スト。

7月5日付リベラシオン紙 ブランケール教育相。

ブランケール教育相のリセとバカロレア改革は2018年9月リセ入学者(従って順調に進級すれば2021年卒業者)から適用されるが、それに反対する教員たちがデモやストに加え、バカロレアの「試験監督スト」と「採点スト」という新規の抗議行動に出た。

改革の概要は、全部で5つ選ぶ選択科目のうち3科目は2-3年生の学期中に学内共通試験が行われ、最終年の全国一斉国家試験(いわゆるバカロレア)も2回に分け、春休み明けに選択科目の残る2科目、6月末に哲学と口頭試問を行うもの(2年生の終わりに受ける仏語の筆記と口頭試験は現行のまま)。この試験結果に2・3年生の成績表の平均点を得点に加算する(配分は成績表/平常点10%、学内共通試験30%、一斉国家試験60%)。

教育省の売り口上は、試験時期を分散して生徒の進路調整を柔軟かつ容易にし、バカロレア期のみに集中する教師や生徒の肉体的精神的負担を軽減するというものだが、他方で、科目の選択や内申で高校や地域による格差が生じ、全国一斉に誰もが平等に同じ試験を受ける機会を失わせる格差拡大政策だとの批判も強い。「機会均等」はこの国では冒さざるべき神聖な概念なのだ。現実は違う!と叫びたくなる時もあるが…。教育相も反対派も譲らぬままバカロレアは開始。監督官不足は私立校教師雇用で切り抜けたものの、「採点スト」は総勢17万5千人の採点者のうち700人が参加し、約8万(教育省発表)〜12万6千(教師組合発表)の答案の採点が未回収で期限を迎えた。

教育相は、採点未回収の場合には学内試験の平均点で代用(新改革の前倒し運用とも言える)と発表したが、これが反対派をさらに硬化させ、ストは不参加でも内申提出を拒否する教師や、「採点があればその点数、無ければ内申の点数、採点も内申も無ければ点数調整会議の一存というのでは、あまりに不公平」と調整会議の出席を拒否するなど各地で混乱があった。それでも結果は予定通り7月5日の朝発表され、743,594人の受験生とその家族が悲喜こもごも、お祝いや夏のヴァカンスや追試の準備に追われた。内申や類推による「暫定点」を受け取った受験生は、後日、実際の点数が暫定点より高い場合に限り、修正結果を受け取るそうだ。

「スト権やデモ権は神聖だが若者や家族を人質に取るのは ?」「教育相の決定は平等権侵害か ?」の議論は根強く続く。いっそ来年の哲学の出題にしたらどうだろうか。(森)


 

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