ギャラリー・ヴィヴィエンヌのそのブティックに入ると、枯葉や、深い森の様々な色に包まれるようだ。繊細な色彩と模様をジャカードで織りなす高級レディース・ニットのブランド「カトリーヌ・アンドレ」。今年の秋冬コレクションは、20世紀初めのロシアの詩人・作家や、イヴァン・ビリビンが描くおとぎ話の世界にインスピレーションを得たもの。ジャカード織のほか、プリント地、刺繍で描く多彩なモチーフは、どこかスラヴ的な詩情に満ちている。
「色とニットの魔術師」といわれるデザイナーのカトリーヌ・アンドレさんは、自身の旅のノートやあらゆるアートから刺激を受けて、微妙な色の綾をつくりだす。南フランス、ミヨーのアトリエでデザインし、長年コラボしてきた国内のアトリエで丁寧な縫製をほどこし、一着一着仕上げてゆく。ニットはメリノウールなど上質な糸を使い、薄く、軽く、しっとりとした肌触り。リバーシブルなどニットの可能性を追求したアイテムも多い。
カトリーヌさんはイタリアのオルランディ社でニット糸のコレクションの企画に8年間携わった。そこで、今で はミラノのカリスマギャラリストとして有名なロッサーナ・オルランディさんと出会い、彼女の影響でモード界に入る。数々のメゾンのスタイリストとして働いた後、1995年にミヨーで自分のブランドを立ち上げた。直営店をパリに3店とベルギーに、ロンドン、ミラノ、モスクワ、NYなど20ヵ国に販売拠点を持つ。初のコレクションで安定顧客となった日本との結びつきは強く、年2回の沖縄プラザハウスでのトランクショーを含めて年4回来日する。日本で顧客と触れ合い、声を聞くことは服作りにとって大切なこと。日本の伝統文化や、沖縄の色などにもインスパイアされるのだそうだ。
■ CATHERINE ANDRÉ – overflowing life –
|日時|2018年11月3日(土)〜18日(日) 11:00-19:00 ※閉館日 11/12
|場所|GALLERY SUGATA 京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町271-1 然花抄院室町本店内
京都の伝統的京町家を改装したギャラリーで、カトリーヌ・アンドレさんの展覧会。2018年秋冬コレクションを中心に優雅な色彩の世界を表現する。カトリーヌさんは2011年に、レジオン・ドヌールのシュヴァリエ勲章をフランス政府から授与されている。
▼SHOPS
(France)
– 19 rue du cherche-midi 75006 Paris
– 134 rue de la pompe 75016 Paris
– 26 galerie vivienne 75002 Paris
(Japon)
– PLAZA HOUSE ROGER’S DEPARTMENT STORE 3-1-12 Kubota Okinawa 904-0023
– BUSENA TERRACE HOTEL 1808 Kise Nago Okinawa 904-0023
CATHERINE ANDRÉ
Adresse : 19 rue du cherche-midi 75006, Paris , FranceURL : http://www.catherineandre.com