5月12日からパリで地域通貨の導入が本格化した。2014年に郊外のモントルイユ市でできた「ペッシュ」が、パリ東部数区でも使われることになった。
ペッシュの紙幣には、桃(ペッシュ)の形をアレンジしたロゴと風景が描かれている。買い物をペッシュで払うには、ペッシュを管理する協会の会員になり、各自治体にある交換所でユーロをペッシュに交換する。1ユーロ=1ペッシュと、換算率はシンプルだ。協会の年会費は懐具合に応じて1〜50ペッシュ。たいていの交換所で会員登録ができる。
パリは18区の多目的スペースRecyclerieで、毎週金曜日が交換日。地域通貨の目的は、地元経済を支援し、金融のグローバリゼーションに抵抗すること。流通する地域が限られているので、収益が国外に出て税金逃れされることはない。ペッシュはサンドニ、フォントネー・ス・ボワ、バニョレ、パンタン、アルフォールヴィルなど東郊外に広がっており、書店、レストラン、パン屋などの会員店と会員企業で使える。ル・プレ・サンジェルヴェのショコラティエのジェラール・コスム市長は、自分のチョコレート店でも導入。
Ovni 併設の文化施設エスパス・ジャポンでも6月前半から導入します。講座やアトリエをペッシュでお支払いいただけます。(羽)