一流の音楽家による、バロックから現代音楽までの幅広いレパートリーで日曜の朝に室内楽を、というこのシリーズは35年目だという。こんな素敵な企画を続けているジャニンヌ・ローズに拍手を送りたい。
10月16日は、ピアニストのラルス・フォークト、ヴァイオリニストのクリスチャン・テツラフ、チェリストのターニャ・テツラフという、ソリストとしてもトップクラスの3人の演奏で、ブラームスのピアノ三重奏曲2番とドヴォルザークのピアノ三重奏曲3番。ブラームスの曲は、1882年に初演されたものだが、三つの楽器が一つに溶け合う構成力と、チェロに支えられたシンフォニックな響き、その底には秘められたパッションが脈打っている名曲だ。1883年に作曲されたドヴォルザークの三重奏曲には、ブラームスの影響が著しいけれど、各楽器がストレートに旋律を歌い切るあたりがいかにも彼らしい。大切な母を亡くした直後で、最初から最後まで緊張感に満ちている傑作だ。早めに予約して聴き逃さないようにしましょう。(真)
16日11h。 30€/15€ (26歳未満) / 無料 (9歳未満)
Théâtre des Champs-Elysées :
15 av.Montaigne 8e 01.4952.5000
M°Alma Marceau
予約は www.theatrechampselysees.fr