Sandwich, salade de riz…
ピクニックに持って行く食事は、食器があまり必要でなく、食べやすいものがいい。日本だったらおにぎりに尽きるけれど、フランスならサンドイッチということになる。といっても家族や友人たちとの、せっかくの楽しい機会なんだから、ちょっと時間をかけて数種類用意しましょう。
パンは、バゲットでも田舎パンでも食パンでもいいけれど、中身は、肉やチーズに野菜を組み合わせて栄養のバランスをとりたいものだ。前の日にでも子羊肉や豚肉、あるいはチキンなどをローストして熱々を味わうことにし、翌日その残りを薄く切って利用するのがおすすめだ。ローストビーフなら、細く切ったサラダ菜を一緒に挟んでワサビをきかせたマヨネーズ風味、子羊肉のローストなら、パンにニンニクの風味をつけてから、薄く切ったトマトをのせて、肉を挟む。豚肉なら、マスタードをたっぷり塗ってから、キュウリの輪切りやコルニションをのせて、肉を置くなどと、それぞれの好みに合わせて、いろいろなバージョンを工夫したい。
ごはんのサラダsalade de riz も、わが家ではピクニックの定番になっている。毎夏バカンスで出かけるブルターニュの砂浜や断崖の上でのピクニックに2回に1回は登場する。このサラダ、 具の種類をあれやこれやと多くすればするだけおいしくなるものだ。
やや固めに炊きあげたごはんは、しゃもじでよくほぐしてから冷ましておく。その間に、ローストポークやローストチキンをさいの目に切る。ハムやニンニク風味ソーセージsaucisse à l’ailを小さく切り分ける。缶詰のツナやサーモンをほぐす。缶詰のアンチョビーを刻む。野菜はというと、トマトやキュウリ、ピーマンなどををさいの目に切る。レタスを小さく刻む。以上のいくつかを、黒や緑のオリーブと共に混ぜ入れる。好みのドレッシングを加えて全体を混ぜ合わせ、八つくらいに切り分けたゆで卵や、輪切りのレモンなどで飾り、最後に刻んだパセリやバジリコを散らせば洋風ちらしずしが完成! これを大きなタッパーに詰めて、ピクニック。それぞれ大きなスプーンですくっては味わうことにしたい。(真)
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