●ブレスレットは本物? “Science et Vie”誌2月号によれば、9月にマルセイユ沖で見つかったサン=テグジュペリのブレスレットは偽物の可能性が強いという。元同僚の証言によれば、彼がブレスレットをつけていた事実はないし、同時に引き上げられたという飛行機の残骸の一部も存在していない、という。 ●PACS(連帯市民契約)反対デモ 1月31日、パリで行われたPACS(連帯市民契約)反対デモに10万人が参加した(主催者は2万人を予定していた)。デモの中には、この法案審議で注目を浴びたクリスティーヌ・ブタンUDF国民議会議員、極右国民戦線党のブルーノ・メグレ氏やブルーノ・ゴルニッシュ氏の顔も見られた。 ●アメリカ賞はモニ・メーカー 1月31日、ヴァンセンヌ競馬場で開催された第80回アメリカ賞で、米国から遠征にきていた5歳馬モニ・メーカー嬢が圧倒的な強さを見せてチャンピオンに。翌週のフランス賞でも勝利し、賞金獲得額を2000万フランに伸ばした。 ●CGT書記長が若返る 1月31日から2月4日にかけて開催されたCGT(労働総同盟)大会で、ベルナール・ティボー氏(40)が新書記長に選ばれた。1895年に創立されたCGTは、CFDT(フランス民主主義労働同盟)に次ぎ、加盟者数63万人の共産党系の組合。新書記長は、95年末の大ストライキで、国鉄労働組合を率いて力量を発揮した。「いつも反対する」のではなく「提案する」組合への転換を目指す。 ●「アステリックス」に期待大 昨年、フランスで自国製映画を見に行く観客数は30%減少した。そんなフランス映画の人気回復をになうのは、3月3日に封切られたクロード・ジディ監督、クリスチアン・クラヴィエ、ドパルデュー主演の”Asterix et Oberix contre Cesar”。主人公は、現在までに3億冊を売りさばいてきたコミックスの主人公だけに、制作費はフランス映画史上最高の2億8000万フラン。1000万人以上の入場者数をねらっている。1998年はタイタニック号の年だったが、1999年はアステリックスの年になるかどうか? ●環境省襲われる 2月8日午前11時ごろ、政府が検討中の多肥農業抑制のための課税法案などに反対する農業従事者数百人が環境省に押しかけ、書類をまき散らかしたり、小麦粉や穀物をばらまく。機動隊が300人以上を逮捕したが、ほとんどがイル・ド・フランスやピカルディー地方のFDSEA(農業従事者組合県連合)に属し、小麦などの穀物を栽培し、EUや国家から平均年26万フランの援助金を受けている富裕農家だ。 ●雪崩で少なくとも10人死亡 前夜から降り続けていた大雪が原因で、2月9日午後2時過ぎ、幅300メートル、厚さ6メートルという大型の雪崩がシャモニーに近い小さな村モントロを襲い、20軒以上の家が雪に埋まった。雪崩再発生の懸念の中での救援活動にもかかわらず、10人が、2人が行方不明。 ●元閣僚3人の裁判開始 1985年3月、米国ではエイズウイルスに感染しているかどうかの血液検査が可能になったにもかかわらず、フランスでは、その実施が5カ月近く遅れ、血友病患者など275人がエイズ菌に感染し、その多くが死亡。この避けることのできた悲劇に関し、過失致死などの罪に問われているローラン・ファビウス元首相、ジョルジナ・デュフォワ元社会相、エドモン・エルヴェ元厚生担当相の裁判が、2月9日からLa Cour de Justice de la Republique (共和国高等法院)で始まった。代議士・閣僚を裁く機関として1993年に制定されたこの特別法院が実際に機能するのは、この裁判が初めて。裁判官は、破棄院判事3人と上院・国民議会議員12人から構成されているが、被害者たちは原告としてではなく証人としてしか発言できず、不公平であるという批判が強い。