レーダー探知機大国のフランス。ドライバーには忌まわしき存在だが、これでスピード違反による事故死がかなり減っているのも事実。どんなレーダーがあるのだろうか。(台数は6月1日時点)
①設置式レーダー:一番メジャーな型でフラッシュを伴い、設置場所付近には標識で告知されている。測定速度と実際の速度との間にズレがあるので、時速100キロ以下なら5キロオーバー、100キロ以上なら5%のオーバーが認められている。フランス全国で2209台設置。
②車内設置式レーダー:路肩に停車する覆面車両に設置される型。フラッシュを伴い、①同様のオーバーが認められている。780台。
③識別式レーダー:大型車両を認識でき、1度に複数の車両を捉えても違反車の特定が可能。標識告知、フラッシュ。これも一定の時速オーバーが認められている。221台。
④区間式レーダー:2地点に設置されたセンサーが、その間の平均速度を算出する型。長い下り道やカーブなどの危険地帯で見られる。標識告知、一定の時速オーバー許可。75台。
⑤赤信号レーダー:信号無視車両を取り締まるもの。信号の手前と道路を渡りきった2地点に設置され、違反車両を捉える。信号前通過時が青で、渡りきった時に赤となった場合は違反とされない。標識告知、フラッシュあり。712台。
⑥新世代型レーダー:前回触れた最新式で、走行する覆面車両に設置された赤外線レーダーで、違反車を捉える。神出鬼没で標識告知やフラッシュもなく、ドライバーから恐れられたが、精密さに劣ることが判明! 時速100キロ以下では10キロオーバー、100キロ以上では10%オーバーが認められた。どうりでこのレーダー登場後も一向に減速しないわけだ。119台。
その他、走行速度を知らせる教育型レーダー(1010台)、工事現場用レーダー、踏切りレーダーなど、実に多種多彩なレーダーが存在する。(和)