アメリカで企画された人気恐竜展が、海を渡り、パリ自然史博物館で開催中。展示の主役は、90トンの巨体を誇るSauropodes(竜脚下目と呼ばれる草食性の恐竜)。子供たちは骨に触れ、心臓ポンプを動かし、化石発掘を体験しながら、はるか昔に絶滅した恐竜の生態を学ぶ。展示は身近な動物との比較が多く、わかりやすい。
Sauropodesは意外におとなしそうだ。常に草を食べ続け、余計なエネルギーは使わないように首だけが発達した。研究者が想像する体の色は優美な玉虫色。子供たちは「キレイ」と声をもらす。従来の「どう猛な」恐竜のイメージが、遠のくようだった。(瑞)
Muséum national d’histoire naturelle
Grande Galerie de l’Evolution :
36 rue Geoffroy-Saint-Hilaire 5e
M°Gare d’Austerlitz
5月13日迄10h-18h(火休)。9€/7€。
展示の最後に、古生物学者気分が味わえる 化石発掘のアトリエ〈chantier de fouilles〉。
対象は6〜12歳。水の午後と土・日。バカンスの時期は火をのぞく毎日。事前予約なし。その場で申し込み。アトリエは30分間。
恐竜の本・映画
●Les Dessous des dinosaures et des premiers mammifères
パリ自然史博物館スタッフが推薦する、楽しい恐竜の雑学絵本。恐竜の種類や生態、発掘の現場や絶滅の秘密を、豊富なイラストと写真で解説。子供ならずとも知的好奇心が刺激される。巻末にはクイズも用意。イラストは甘過ぎず、怖過ぎもせずで、どんな子供にも向いている。
Vincent Boyer/ C. Collin-fromont/
Luc Vives Tourbillon社。
12€。
●Géodeの恐竜映画
『ジュラシック・パーク』もよいが、恐竜はフィクションに頼らずともそのままで驚きに満ちた生物。IMAXシアターGéodeで、泳ぐ恐竜のドキュメンタリー『Océanosaures 3D』が上映中。1000m2の半円球型スクリーンに、太古の恐竜時代が広がる。
26 av. Corentin-Cariou 19e
www.lageode.fr M°Porte de la Villette
10.5?/9 ?。
草食性の恐竜は1日中食べ続ける。 1時間に食べる草の量も一目でわかる。
誕生直後のSauropodesは体重5キロ以下だが、 年に2トンずつ体重を増やしながら、急激に成長。
恐竜(写真左)と馬の頭がい骨が並んで展示され、 身近な動物との比較ができる。