15区ジョルジュ・ブラッサンス公園脇で毎週土日に開かれる古本市に出かけた時に見つけたレストラン。土日に開いているフレンチの店というだけでもめっけものなのに、ワイン付きお得ランチも頼めるというのが素晴らしい。前菜とメイン、メインとデザートの2皿で18€。3皿だと21€。夜ならば、ワインは付かないが、フォアグラやペトンクル貝など、ぐっと高級感のある素材を使ったメニューから選べて、2皿で27€、3皿33€と比較的手頃だ。
前菜に選んだ本日のおすすめ、ピーマンファルシは、タプナードとナスのキャビアを粒マスタードで和えたようなペーストを赤ピーマンに詰めてあって、彩りも鮮やか。ちょっと真似してみたくなる。友人のガスパチョは、トマトたっぷりの赤いガスパチョでなく、少し薄い色のさっぱり味のスープで、暑い夏もこれがあれば乗り切れそうな爽やかさ。
「ちょうどいい具合に強火で焼いた」サーモンは、まさに名前通り。両面が香ばしく焼かれているが、身はジューシーで、パサついていないのがいい。添えられたイカスミのリゾットがいいコントラストを与えていて見栄えのする一品だ。もう一品は、日替りの鶏肉の赤ワイン煮を選んだのだが、こちらもシンプルながら、味わい深く、丁寧さが感じられる。特に、鶏肉の下に敷かれたジャガイモのピュレは拍手もの。絶妙な塩加減と粘り気があり、食べごたえもあって満足度が高い。
デザートには3種の盛合せを選ぶ。小さく切ったマンゴやメロン、イチゴを小さなグラスにあしらったフルーツサラダとパンナコッタ。クレーム・ブリュレは、給仕の際に、目の前でフランベしてくれるだけでなく、バジル入りという変化球で気に入った。
小さな店なので、昼といえども予約が必要だが、休日の朝寝坊と引き換えにしても訪れたい。ただし、店名どおり、給仕はのんびりしているので、ゆったりと時間のある時にどうぞ。(里)
*姉妹店L’Insouciante (51bis rue Dutot 15e) あり。
L'Insouciant
Adresse : 77 rue Brancion, 75015 Paris , FranceTEL : 01.4842.2524
12h-14h30/19h-22h30(金土は19h30/21h30の2給仕制) - 日曜営業