スイスの名物料理にも、今回のフォレ風ラペに似たrösti(リュシティ)というジャガイモ料理がある。冷めたゆでジャガをおろすところまではラペと同じだが、スイスでは卵もタマネギも入れない。大きめの、くっつかないフライパンに、油とバターを半々にとり、おろしたジャガイモを、木のヘラで混ぜ合せながら中火で炒めていく。塩、コショウ。全体に軽く焼き色がついてきたら、厚さが一様に1.5センチから2センチほどになるように、へらで軽く押しつける。その上からフライパンの直径よりやや小さめの皿をかぶせる。火を止め5分ほど置いたら、皿を押さえながら一気に引っくり返す。これででき上がり。食卓で熱々を切り分ける。わが家ではソーセージやハンバーグの付け合わせとして登場する。また、皿を押さえながら一気に引っくり返した後、滑らすようにしてもう一度フライパンに戻して、もう片面にもしっかりと焼き色をつけるともっとうまい。塩、コショウする時に、おろしたニンニク少々を加えてもうまい。そういえばサンテチエンヌのレストランで食べたラペにもニンニクの香りがした。