どこよりもフランスらしい料理が楽しめると評判の店。それもそのはず、シェフの紀川さんによれば、流行の素材を使い、ちょこんとお皿にのっている、昨今はやりのフレンチではなく、しっかりした味付けとボリュームが彼の料理のコンセプト。日曜オープンというのもポイント高いし、昼のコースは、前菜+メインまたはメイン+デザートで19€、3品で23€(どちらもコーヒー付!)、夜のコースも29€〜と、良心的な料金設定も嬉しい。
私たちが選んだのは昼コース。ワインはブルゴーニュの白、Savigny les Beaune をピシェ(50cl/22€)でとった。
前菜はカブのポタージュ。表面にぷかりと浮いたクリームがカブの形の愛らしいスープが登場し、「わぁ」と歓声が上がる。エスプレット産唐辛子がいいアクセントで、冬野菜ならではの甘みがじんわりとおいしい。友人が選んだ鳩肝のテリーヌも、レバーのこってり風味が圧倒的に勝っている普段食べ慣れているテリーヌとは一線を画す上品さがある。
メインは子牛のアシ・パルマンティエ。ポテトコロッケのような素朴な料理のイメージの強いアシ・パルマンティエが、繊細に変身! とはいえ、子牛肉の層はしっかりとした味付けで、ワインのおいしさも引き立つ。友人の鶏のフリカッセもまた、店のコンセプトを体現するメリハリのある味付けのクリームソースとボリュームに圧倒された。どちらもお皿ごとアツアツで給仕され、最後まで温かいまま食べられる配慮はさすがだ。
デザートは、ミント風味のフルーツのジュレ。フロマージュ・ブランのアイスとフレッシュなベリー類、クランブルも添えられ、見た目も豪華。爽やかさと軽い食感にうっとりする。コーヒーには小菓子が添えられ、これまたうれしいサプライズ。コストパフォーマンスの素晴らしさに脱帽です。次回はシェフが腕をふるった、例えばハチミツでキャラメリゼにした子鳩のローストを試したいなぁ。(里)
Restaurant Kigawa
Adresse : 186 rue du Château, 75014 Paris , FranceTEL : 01.4335.3161
URL : http://www.kigawa.fr/
12h-14h/19h-22h30。 月昼・火休。 - 日曜営業