平たい魚というと、フランスではヒラメと舌ビラメに人気があってキロ20ユーロ以上と値も張るが、 ひし形をしたカレイcarreletはその半値。少々大味かもしれないが、料理次第でおいしさも増す。活きがよいものがほとんどなので刺身にしても、こりこりっとした歯ごたえがあっておいしい。今回はさっとグリルして南仏風ソースを添えてみた。
1尾250グラムくらいのカレイを4尾買ってくる。魚屋に頼んで、ウロコをとってはらわたを抜いてもらうと後が楽になる。
まず南仏風ソースを準備する。タマネギとニンニクを細かくみじんに切る。小鍋にオリーブ油を大さじ2杯とって弱火にかけ、タマネギとニンニクを加える。木のヘラで絶えずかき混ぜて、タマネギが透き通ってきたところで、缶詰のトマトを加える。塩、コショウ、そして砂糖を二つまみほど入れ、やや煮詰まってきたところで、ケッパーを大さじ1杯混ぜ入れる。湯せんしながら冷めないようにしておきます。
オーブンの上火に点火。カレイの両面にはけでオリーブ油を塗り、塩、コショウ。オーブンが熱くなったら、グリルに並べたカレイをオーブンに入れる。10分ほど経ったら引っくり返し、もう8分で焼き上がるはずだ。
熱くしておいた1人分の皿にカレイをのせる。魚の皮を食べる習慣がないフランス人は、焦げ茶色の皮をきれいにはいで白い身を見せるようにする。トマトソースを添え、その上に油漬けのアンチョビーを2枚のせる。最後に種が抜いてある黒いオリーブを4、5個散らします。付け合わせはゆでジャガ。
魚屋に1キロ前後の大きなカレイしかない時もある。そんな時は、5枚におろしてもらって皮もはいでもらう。そのおろし身に塩、コショウし、軽く小麦粉をはたいてから、オリーブ油でソテーすればいい。焼き時間はオーブンの半分くらいです。
南仏料理だから、カシCassisの白だったら文句なしだけれど、ムスカデでもいい。(真)
4人分:250グラム前後のカレイ4尾、タマネギ1個、
〈Pulpe de tomates〉タイプの缶詰のトマト300グラム、
ニンニク3片、ケッパー、アンチョビー、黒オリーブ、
オリーブ油、塩、コショウ、砂糖