Réouverture du musée Bourdelle
モンパルナス地区の名所の一つ、ブールデル美術館が、2年間の改装を終え3月に再オープンした。アントワーヌ ・ブールデル(1861-1929)は彫刻家で、若い頃は長年ロダンから注文を受けて製作していた。多くの才能ある若手を育成したことでも知られている。美術館はブールデルが1880年代から死ぬまでアトリエとして使っていた場所だった。
改装と同時に展示方法も変えた。常設コーナーは作品をテーマ別に展示し、以前よりブールデルが身近に感じられる魅力的な空間になっている。中庭を抜けて入ると、天井が高く大きなガラス窓の 「彫刻アトリエ」がある。目立たなかったメザニンを可視化し、そこに頭像などを置いた。大きなタンスにはブールデルが使っていた道具が入っているが、それをガラス張りにして、扉を開けて見られるようにした。
その奥は彫刻技術を説明するコーナー。道具や、石膏、ブロンズなどの素材を展示し、どうやって彫像ができるかをビデオで解説。制作方法を理解すれば作品の見方が変わる。これを見て彫刻をやってみようと思う人が出てくるに違いない。
テーマ別の会場では、戦士、弓をひくヘラクレス、ペネロぺ(ギリシャ神話の女性)などの一連の作品を展示。最後のコーナーには、ジャコメッティ、ザッキン、ジェルメーヌ・リシエなどブールデルの弟子だった彫刻家の作品を陳列し、彫刻家であり、教育者でもあったブールデルの全体像を見せている。
もうひとつ改装で変わったのが、カフェレストラン 「ロディア」の開設だ。ブールデルの娘ロディアとインテリアデザイナーの夫が住んでいた2階を改装した。元の雰囲気を尊重したアールデコの内装にモダンな自然素材の家具を置いている。パリ9区のラテンアメリカ料理店ISANAが運営しており、有機の穀物、野菜果物を使っている。香り高いコーヒーも、甘みを抑えたお菓子も秀逸。責任者の話では、「ブールデルにはラテンアメリカ出身の弟子が複数いたので、美術館とラテンアメリカは縁がある」のだそうだ。(羽)
Musée Bourdelle
Adresse : 18 rue Antoine Bourdelle, 75015 ParisTEL : 01.4954.7373
アクセス : M°Falguière / Montparnasse Bienvenüe
URL : https://www.bourdelle.paris.fr
火〜日 10h-18h 無料 ガイドツアー・講演会などの イベント 7€