難民の仏滞在を著作権で保障する。
芸術家のメガーヌ・ブラウエルさんは、子どもの頃、夜中に庭の木に放火され、住んでいた宿舎が火事になった経験をした。長じて芸術家になり、使われていない建物を占拠して生活する難民とその子どもたちを支援する活動をマルセイユで行っていたとき、その建物が火事になった。記憶が蘇り、自分の体験と火事に遭った難民の体験が重なった。
メガーヌさんは、パンタンの実験的な現代美術スペース 「マガザン・ジェネロー」のアーティスト・イン・レジデンスだ。その場所で、難民の子どもの火事の体験をテーマに、糸杉の木、石炭などと子どもたちが書いた文章でインスタレーションを制作した。作家は、アルジェリアやアルバニアから家族とともにやってきた11〜15歳の5人の子どもとメガーヌさんの6人。フランスでは展覧会の作家である芸術家には、会期中、著作権が支払われる。外国人は著作権が払われている間は国外退去を命じられないという法律を根拠とし、共同制作者である5人を国外退去から守ることが展覧会の目的だ。
会場には来訪者が5人を支援する手紙を書くテーブルがある。執筆者の身分証明書をその場でスキャンし、手紙を法的に有効な書類にする。支援の手紙が集まるほど、5人の滞在がより確実になる。会場側も、弁護士を紹介するなどして支援している。(羽)
Magasins Généraux
Adresse : 1 rue de l'Ancien Canal , 93500 Pantin , Franceアクセス : Eglise de Pantin (ligne5)
URL : https://magasinsgeneraux.com/fr/
5月8日まで 水-日 14h-19h