Silva, Oki, Sato et Comte “Celebration”
1960年代半ばからジャズを革新し、フリージャズの運動をリードした音楽家といえばアルバート・アイラー、セシル・テイラー、サンラ。そんな彼らに欠かせなかった伝説的ベース奏者が一人いる。それがアラン・シルヴァ。
シルヴァが2019年に80歳を迎えたことを祝ったコンサートのライブ録音がCDでリリースされた。シンセサイザーしか演奏しなくなったシルヴァに、2020年夏に惜しくも亡くなった名トランぺッターの沖至、シルヴァに心酔し共演盤も何枚か出ているドラマーの佐藤真、そしてこれが初の出会いとなったギターのリシャール・コントによるカルテットだ。
ジャズをルーツにしながらも、ジャズのビートは追わない4人のミュージシャンの、音の自然な流れを感じとった絶妙なタイミング感、色彩感…。ときには密度高く、ときにはゆるやかに、おたがいのサウンドにとことん耳を澄ましながらのプレイから生まれでてくる音空間には、不思議なほどの透明感がある。これがおそらく最後のライブ録音になった沖が、マスタリングを聴き終わって、「CDだそう、だそう!」と張り切っていた声が忘れられない。(真)
nunc-nunc.bandcamp.com/album/celebration のサイトから購入。無料で全曲視聴もできる。nunc/10€
★コンサート情報★
上出の、2月11日(金)20時に、18区のジャズクラブ「バビロ」でコンサート。
上出の、佐藤真(ドラムス)、リシャール・コント(ギター)に、ジャン・リュック・プチ(アルトサックス、コントラバスクラリネット)を迎えたトリオ。それぞれほかのグループで共演しているのものの、このトリオとしては初の舞台。それだけに面白い演奏が展開しそうです。
Babilo
Adresse : 9 rue du Baigneur, 75018 ParisTEL : 01 42 23 99 19
アクセス : Château-Rouge
URL : http://babilo.lautre.net/htm/babilo.html
こころづけを帽子のなかに。