カントリー歌手ルシンダ・ウィリアムスの最新アルバム。67歳の彼女の、熟成されたしゃがれ声がじかに心に訴えかけてくる。「このアルバム、悪魔がいたるところで顔を出すのよ。ロバート・ジョンソン(30年代の伝説的ブルース歌手)の歌世界が好き。彼のデルタブルースは暗くてどこか聖書的…」。高校生で公民権運動に参加した頃の怒りはまだおさまらず、メディアや家庭内暴力をたたく歌の説得力。“Man Without a Soul”ではトランプ大統領も槍玉にあげられている。“Pray the Devil Back to Hell”でのロック魂にも脱帽。(真)
Highway 20 Records/11€前後