Omara Portuondo
8月30日(金)
1997年、『Buena Vista Social Club』で、ぼくらはキューバで歌い継がれてきた音楽に出会った。なかでもマリア・テレサ・ヴェラの名曲『Veinte años』はギター、ベース、打楽器のボレロのリズムと、コンパイ・セグンドとオマーラ・ポルトゥオンドのまろやかでいぶし銀のようなボーカルがすばらしい!「はなれていく愛、それは魂のひとかけら…」。
その3年後に出た名盤中の名盤『Omara Portuondo』。失われた時を惜しむ歌が多いが、ポルトゥオンドは情におぼれず、吹っ切れた切なさをみごとに歌い上げる。
88歳、昨年は来日公演し、ファンにそのみずみずしい歌声をプレゼント。このパリ公演にも、チューチョ・バルデスの後継者と期待されるピアニスト、ロベルト・フォンセカが参加、ポルトゥオンドのタイミング感を隅々まで心得たバッキング。コアヨのパーカッション。ゲストにキューバで生まれ、今はパリを中心に活躍するマイラ・アンドラーデとイベイー姉妹、という好企画。忘れられない晩になるだろう。(真)
20h。25€/35€/45€。
Philharmonie de Paris
Adresse : 211 av.Jean-Jaurès, 75019 Parisアクセス : M°Porte de Pantin
URL : philharmoniedeparis.fr/fr