個性派議員リュファンの著書、邦訳版が出版に。

「黄色いベスト」運動がマクロン政権を震撼させた2018年12月、フランソワ・リュファンは各地の現場を訪ねて彼らの声と姿を映像でとらえ、本書でその言葉を綴った。

2017年に「服従しないフランス」会派の国民議会議員になったリュファンは、民衆の代弁者を自負する。自国の民衆を知らず理解できず、侮蔑的な発言を繰り返すマクロンとは、アミアンの同じ私立名門校に通ったが対照的だ。大統領に宛てた手紙の形式で彼は、民衆と国から離脱して支配的富裕層(オリガーク)に仕えるマクロンの非人間性と欺瞞(ぎまん)を描く。政・財・官・メディア界を牛耳るオリガークの緊密なネットワークと支配構造の描写も鮮やかだ。  

「これは絶対に私が訳さなくては!」と感じる作品に出会うことがある。本書は訳者にとってそんな逸品の一つである。マクロンが知らない「この国」について、読者の理解が深まると確信している。(飛)

François Ruffin『Ce pays que tu ne connais pas』(日本語版は飛幡祐規訳、新潮社)。

フランソワ・リュファン: 1975年生まれ。独立系新聞「ファキール」発行人。ドキュメンタリー映画に『メルシー、パトロン!』(2017年セザール賞最優秀ドキュメンタリー)、『太陽がほしい』(2019年)。


 

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